2008年4月6日日曜日

「商事法務№1826」(商事法務)

「商事法務№1826」(商事法務)を読んだ。

今回はまず、買収防衛策導入の業績情報効果について、東大の法学部と経済学部の教授がタッグを組んで分析した結果が載っていた。難しい数式が出てきて、はっきり言って何をどう分析したのか意味不明だったが、結論として「市場は買収防衛策の導入をマイナス評価した」とのこと。それだけ分かれば十分だ。数式を含めて、この論文を100%理解できる人はいるのだろうか・・・。

次は、買収防衛策に関する定款変更への対応の論文が載っていた。これは、現在買収防衛策を導入している企業の担当者は必読である。というか、今年導入の会社には今のタイミングでは少し遅い気もするが、既に導入した企業の担当者も含めて読んだ方がいいと思われる。詳しい内容については、面倒なので書かないが、面白いと思ったのは買収防衛策の修正・廃止等に関する規定への言及で「(買収防衛策の)廃止の場合には、取締役会決議でできることにはおそらく批判は少ないであろう。(中略)ある意味奇妙な話である。もし、買収防衛策が株主の利益になると株主が判断してそれを導入したとすると、それを取締役会が独断で廃止することは株主の利益に反するはずであるからである」と。これは、もっともな話だ。珍しく商事法務を読んでいて笑ってしまった。最初の買収防衛策の分析ではないが、ややこしい数式の分析を行わずとも、株主は買収防衛策の経済効果を予測できているようだ。

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