2013年11月28日木曜日

英文ニュースを読む習慣

これからは長文を読む訓練をしなければ、ということで、今週から一日に英文ニュースをネットで1本を読む習慣をスタートした。最初はBBCを読んでいたものの、もともと海外のニュースには興味が薄いこともあり、あまり面白くなかった。それだったら日本のニュースを英文配信しているサイトということで見つけたのがThe Japan Timesで、英文も比較的平易だったこともあり、これから読んでいけそうだと思っていたのだが、数本記事を読んだ後、You’ve reached your story limit as a non-registered user.という文字が・・・。じゃあ登録すりゃあいいのかとその下を見たら、月15本まで無料で、それ以上は定期購読の手続が必要=有料とのことだった。お金を払ってまで読みたいものでもなく、登録も面倒だったので、早くもJapan Timesは挫折することとなった。

どこかよい英文ニュースサイトはないだろうか・・・と、考えたとき、そういえば昔(といっても半年程前)、英語ペラペラの友人から進められたのがBBCで、やっぱりBBCを読むしかないのだろうか。


一方、TOEICの方は、昨日12月試験の受験票が届いていた。最近、受験票が届くのが早くなったなと思いつつ、会場を見たら、ちょっと苦手なところだった。
それと、今更になって気づいたのだが、part3,4でなかなか苦手な問題を分析してみところ、文章が聞き取れていないというわけではなく、選択肢が長かったり、難しい単語が使われていたりすると、簡単に解けた問題より4秒~7秒ほど選択肢3問を読み切るのに時間がかかっており、それが正確に正答を選択する妨げとなっていることが分かった。速読できない最大の理由は語彙力不足ではあるけれど、それに加えて文章内に挿入があったり、分詞修飾が行われて複雑にカモフラージュされている設問も、早く読み解く訓練が必要だと思った。また、単語もうろ覚えではなく、瞬時に意味が頭の中に出てくるレベルにしておかねば、速読の妨げとなる。

残された期間でできることは限られているけれど、今のところ奇跡的に11月12日に立てたスケジュール通り(少し前倒し)で学習が進んでいるので、結果が出ればいいなと思う。

<今日のTOEIC勉強>
TOEICテスト新公式問題集〈Vol.3〉
・テスト(1)のリスニングパートを再実施。感じたことは上にまとめた。

<今日読んだ英文ニュース>
BBC News - Amazon workers face 'increased risk of mental illness'(BBC)
僕もアマゾンのヘビーユーザーだが、安さの裏には過酷な労働環境が。そして賃金は深夜シフトで時給£8.25、日本円に換算すると1138円・・・。

2013年11月27日水曜日

冬の考査結果

この冬のボーナスの考査結果が出た。

思った以上に悪くて落胆してしまった。しかし、今まで公約した目標を達成せずに、それでもそれなりの評価をもらっていたことが奇跡であって、改めてコミットした目標は、這いつくばってでも達成しようという強い気持ちが、僕には必要なのだろう。

冬のボーナス額が夏より減るということではなく、評価が下がったという事実が精神的に重く辛い。が、終わってしまったことは仕方がない。無理やりにでも気持ちを切り替えていこう。

年度末の昇進考査は、夏と冬の考査を足して2で割るだけなので、目指すは次の夏というところか。ひとまず、今日はこの辺りで。

<今日のTOEIC勉強>
TOEICテスト新公式問題集〈Vol.3〉
・テスト(1)のリスニングパートを全て実施して、できなかった問題や聞き取れなかった部分を中心に音読トレーニング。Part3、4はたまに問題の順番が問題文の流れと逆転していることがあって、そういう問題はどうしても落としてしまうが、こういう問題は滅多にないので、これに関しては仕方がないと諦めるのも作戦だと思う。(全ての問題にそういった逆転現象の可能性に集中すると、トータルで余計に正答率が下がりそうだから)

2013年11月26日火曜日

hontoクーポンプレゼント

たまにジュンク堂で本を買うのだけれど、その際に登録を勧められてとりあえず申し込み手続きをしたhontoというサービスから、今日1000円分のクーポンプレゼントというメールが届いた。

大抵こういうサービスはクレジットカードの申し込みとかプロバイダー契約とか、そういうのがセットになっているのが世の常で、何か怪しいなと思いつつも、メールを読む限りそういった制約はないようだったので、該当サイトへログインして早速クーポンを使ってみた。

これまでのジュンク堂での購入で溜まったポイントも使えるようだったので、それも使用したら1500円の本がほぼタダで購入できてしまった。決済手続きもかなり簡単だった。きっと、今回のクーポンはネットユーザーを獲得するための「エサ」なのだろうと思われるが、使って損はないので、もしクーポンメールが届いた人は、期限内に、さっさと使ってしまうことをお勧めする。はっきり言って我々貧乏人に1000円はデカい。

最近アマゾンで新刊の本を買っても、割引なし、ポイントなしであまりメリットがないので、何か買いたい本が出てきたときは、このhontoのサービスも利用対象としていいかもしれないと思った。

<今日のTOEIC勉強>
新TOEICテスト990点攻略
・Part4が終了。復習にポイントの書き取り+音読トレーニング(数回)を取り入れたら、思った以上に効果があったので、今後のL対策で取り込んでいきたい。

<今日読んだ英文ニュース>
Cabinet's approval rating falls to 57.9% (The Japan Times)
安倍内閣の支持率が低下しており、その要因には現在国会に提出されている特定秘密保持法案があると。低下したとはいえ、小泉政権以降の内閣を思い返すと、もうすぐ1年になろうとする内閣支持率が57%というのは、高いと思う。

2013年11月24日日曜日

GOUNN

金曜日に無意味に夜更かししてしまった影響で土曜日は生産的なことは何もせずに無為に過ごしてしまった。と、これはいつものパターンで、このまま日曜日もずるずる行ってしまうのが常だったので、今日は朝から気合を入れて外をジョギングしてみた。自宅から出るまでにものすごい葛藤があり、1時間くらいかかったことは言うまでもないが、一回外に出てしまえば、思ったほど寒くはなく、見事な紅葉景色に思わずiPhoneで撮影をしてしまったほどだ。やはり朝は無理やりにでも外に出た方が健康に良いみたいだ。

30分ほどジョギングした後、約束していた人と食事に行き、夕方に一回爆睡してしまったものの、夕方から掃除や洗濯など家事を一通り行った後、マックで22時過ぎまで勉強してきた。
現状を打破するには勉強しかないわけで、その手段として英語を選んだのだから、少しずつでいいから自分の習慣を変えて、勉強するようにしていかねば。


さて、全く話題は変わるが、みなさんはももクロの新曲「GOUNN」は聴かれただろうか。
ももクロもここまで有名になると、どんな曲をリリースしても一定の層には叩かれるだろうが、僕としては素直に良い曲だと認めたい。ももクロは期待を全く裏切らないね。




歌詞もなかなか良くて、特に最初のサビのこの部分が好きだ。


ほんものの奇跡は よい因果応報の果て 奇跡じゃなくて 自分の中から導く 未知の力


さて、今週も頑張りますか。


<今日のTOEIC勉強>
新TOEICテスト990点攻略
・Part4のテストを最後まで実施。ミスった問題は自宅で音読した。

2013年11月22日金曜日

もったいない

週末はとある著名人の講演を聴きに行ってきた(法律ではない)。会社宛に無料の参加票が1枚届いていて、こんなもの誰も行きたがらないだろうと思って僕が使わせてもらった。
講演では、今の日本の問題点とかをレジュメもなしに2時間くらい話してくれたのだけれど、如何せん週末の午後ということで眠い。1週間の中でこのタームが最も疲労がピークになるのだ。
というわけで、結局9割くらい眠ってしまい、ただ寝ただけで終わってしまったのだけれど、横とか斜め前に座っていたおじさんは必死にメモを取っていたり、話を聞いてうなづいていたり・・・。

今更だけれど、もったいないことをしてしまったと思った。

せっかく著名人の話を会社員という立場を利用してタダで聞けたのに、寝て終わってしまうなら、早退して家で寝るのと同じではないか。このブログでその内容をまとめて情報発信することもできたわけで、当然ながら今回は夢の中だったため、何も頭に残ってはいない、書く情報もない。

サラリーマン生活を送っていると、自分からアクションを起こさなくても色々とイベントが起きる。それを面倒なことととらえるか、一つの成長のチャンスとしてとらえるかで、その後が変わってくる・・・と何かの本で読んだ。こういった機会も無駄にしないよう気を付けていきたいものだ。

<今日のTOEIC勉強>
新TOEICテスト990点攻略
・Part4のテストを最後まで実施。トレーニングの時はPart4は簡単なのかなと思っていたら、テストが難問揃いで全く手が出なかった。

<今日読んだ英文ニュース>
・U.K. ‘slave’ women beaten, brainwashed’ in 30-year ordeal (The Japan Times)
監禁された女性の一人は30歳で30年間監禁、ということは生まれてからずっとということか。見つかってよかったとは思ったが、こういう人が今後どういった人生を送ることになるのだろうか、とか考えてしまった。

2013年11月21日木曜日

今治サンホーキンのバスタオル

そろそろネタが尽きてきたが、最近アマゾンで買ったものシリーズ。次はバスタオルだ。

これまで何かのスポーツ大会でもらったスポーツタオル(大)と普通のバスタオルを交互に使っていたのだが、いまいち使い心地が良くない。どちらもまだ使い始めて1年も経過していないのに、糸のようなもの(繊維?)がぽろぽろ取れてきて、濡れた身体を拭いたら、何か体に残ることがあった。更に、水分の吸収も悪くなってきた。

何かいいバスタオルはないかと思って、やはり最初に頼ったのはamazonだった。もうamazonなしでは生きていけないくらいどっぷり浸かっているところに絶望を感じる。

で、出てきたのが今治サンホーキンのバスタオルだ。知り合いが今治市に住んでおり、今治タオルのブランドと品質は知っていたが、2枚4200円という値段を見て、その時はそっとタブを閉じた・・・。

しかし、後日やはり気になってきて、アマゾン以外で安く売っているサイトはないかと探してみたところ、偶然アマゾンがこのバスタオルの値下げ(4200円→3570円)を開始していたのだ。それを見た瞬間、僕の心のどこからか林修先生(東進)の「いつ買うか、今・・・」という声が聞こえてきて、無心で購入ボタンをポチってしまった。


バスタオル2枚セット 今治サンホーキン綿 レオン(ホワイト)
バスタオル2枚セット 今治サンホーキン綿 レオン(ホワイト)


で、結論から言うと、これも買って正解だった。


もうこれまでの安物バスタオルとは、質が全く違う。アマゾンのレビューに偽りなし。さすがメイドインジャパン、メイドイン今治!これまでは、バスタオルで何度体を拭いても水滴が残る感じがあったが、そんなものとは無縁のものとなった。特にこれからの冬には重宝しそうだ。

あまりの良さに感動して、両親にもプレゼントで送ってあげたら、大喜びしていた。他人へのプレゼントにはこれ以上ない選択になるのではないかと思う。


<今日のTOEIC勉強>
新TOEICテスト990点攻略
・Part3のテストを全て再実施し、Part4のトレーニングに入った。間違えた問題の復習にはとりあえず音読を入れるように心がけているが、音読するとイマイチ理解が出来ていない英文が良くわかるの。

<今日読んだ英文ニュース>
・NTT Docomo to start selling the iPad (The Japan Times)
ドコモはiPadも販売することになったと。まぁ、当然の流れだろう。

2013年11月20日水曜日

825点

先月受験したTOEICの結果がweb開示された。今回の受験はリーディングがあと少しで200番まで解けそうでギリギリ時間が足りないという感じだったので、850点くらいはいっているかなと期待していたのだけれど、結局825点(L440、R385)という、鳴かず飛ばずの点数だった。
そもそも英文を読むという行為そのものに嫌悪感を抱いているので、リーディングを改善するには、まずそこから手を付けないといけないかもしれない。手始めに、1日最低でも英文ニュースを1本は読むようにしてみようか。と思って、この文章を書きながらBBCを覗いてみたけれど、やはり単語力が不足していて、ほとんどの記事が辞書なしでは読めなかった(ストレスフリーは無理)。とりあえず、辞書なしで簡単に読めるレベルの記事に目を通すところからスタートしてみようかな。

12月と来年1月に連続してTOEICを受ける。これでTOEICは卒業してやる、くらいの意気込みで、毎日地道に頑張って行くしかないな。僕のような友人がほとんどいない人間でも、忘年会は毎週のようにあり、なかなか勉強の時間が取れないかもしれないけれど、朝の時間とかうまく使ってそう勉強時間を増やしていきたい。


<今日のTOEIC勉強>
新TOEICテスト990点攻略
・Part2のトレーニングとテストの間違えた部分を再実施。Part3のトレーニングを全て実施した。ものの見事に全問ひっかかった。

<今日読んだ英文>
・Gold bars worth $1.1m found in plane toilet in India(BBC)
てっきり便器の中から・・・かと思ったら、鞄の中から見つかったらしい。

2013年11月19日火曜日

Henckels ケルン 料理ばさみ

途中まで書いていて忘れていたが、最近アマゾンで購入したものを引き続き紹介する。

僕はもともと料理は得意ではないものの、さすがに休日にまで1人で外食するのは気が引けるので、休み日くらいは自炊をしている。作れるものは限られているものの、とりあず栄養面から野菜を入れ込むのだが、包丁を使うのは苦手だ。というわけで、便利な料理ばさみを買うことにした。

まず最初に行ったのは、かの有名な100円均一チェーン店、ダイソー。100円の割に大きくてしっかりした料理ばさみで、実際にそこそこの切れ味だったため、100均も進化したものだと感心していたのだが、2週間もしないうちに刃と刃のクロスする部分が錆びてきた

料理道具に錆はご法度。やはり100均か、と思いながらゴミ箱に錆びたハサミを捨てて、次はかの有名な大手家具販売店、ニトリへと足を運んだ。そして390円の料理ばさみを発見。先に購入したダイソーの約4倍の値段である。造りはダイソーのやつより頑丈そうに見えたので、最低でも1年くらいは持つかなと思っていたら、使用開始後2週間で刃と刃のクロスする部分が錆びてきた。

ニトリよ、お前もか・・・とつぶやきながらゴミ箱に投げ捨てて、こうなったら最後の手段と、かの有名なインターネットショッピングサイト、amazonを開いた。そこで、現時点で最も売れていて、かつ評価の高い料理ばさみを調べた。



高い。

ダイソーで売ってる商品の10倍以上の値段である。いくら上質な料理ハサミなのかは知らないが、その値段に見合った価値があるとは思えなかった。が、また安物を購入して、錆びては捨てるを繰り返しては環境にも良くないと思い、この際、思い切って購入ボタンをポチった。


で、結論を言うと、買ってよかった。

まず、切れ味がダイソーとかニトリの製品とは全く違う。普段料理をしない僕ですらそう感じるのだから、きっと使うべき人が使ったら相当の威力を発揮するのだと思われる。そして、当然ながら錆びない。こればかりはもっと使ってみないと分からないが、今現在で錆びる気配は全くない。

また、このはさみのおかげで、野菜のカットに包丁とまな板を全く使わなくなった。洗い物の分量が減り、その分のストレスも減ったと思う。

確かに高いハサミには間違いないが、切れ味イマイチな100円のものを使うくらいであれば、僕はこちらを強くお勧めしたい。



<今日のTOEIC勉強>
新TOEICテスト990点攻略
・Part2のトレーニングとテストの間違えた部分を再実施。Part3の例題とトレーニング(1)を実施したが、かなり難しかった。

2013年11月18日月曜日

新しいチキンフィレオ

マクドナルドが定番メニューの一つであるチキンフィレオの肉を改定したらしい。これまでの「もも肉」を「むね肉」に変更したとのことで、週に5回以上はマックに通っている自称「マック愛好家」として、早速注文して食べてみた。

感想・・・肉がぱさぱさしている。

今までのフィレオフィッシュの特徴であったジューシーさは消えて、ひたすらぱさぱさで、もうぱさぱさという言葉以外は出てこなかった。脂っこいのが無理なヘルシー志向な人には良いのかもしれないが、そもそもヘルシー志向な人は、マックではなくモスバーガーとかサブウェイとかそういうところに行くはずなので、この改定はミスではないだろうかと思った。

カナダ出身の新社長カサノバ氏がどういった戦略を打ち出してくるのか、一消費者として楽しみにしているのだが、ぱさぱさチキンフィレオとか、マックポークが復活してと思ったら値上げして復活していたとか、どうも既存のユーザーを舐めているとしか思えないことばかりが続いている、ような気がする。

とりあえず、あのコーヒーの味と値段だけは変えないでいたもらいたいものだ。普段飲んでいるから気づかないが、たまたま入ったロッテリアでコーヒーを頼んだときはあまりの不味さに吹き出しそうになった。


<今日のTOEIC勉強>
新TOEICテスト990点攻略
・Part2のトレーニングとテストの間違えた部分を再実施。はやくPart3に進まなければ、この本終わらないぞ。

2013年11月14日木曜日

最近の開示制度の動向

上場会社の開示制度をめぐる、ここ最近のトピックスを聞いてきたので、その内容をメモっておく。


■インサイダー取引規制上の公開買付け等事実に係る公表措置拡大

これまで、上場会社が行う自社株式の公開買付け以外の公開買付け等は、TDnetによる適時開示が公表として認められず、「12時間ルール*」の適用対象とされていたが、金商法改正後、TDnetを通じて公開買付等が公表された場合は、インサイダー取引規制が即時に解除されることとなった。
また、非上場会社が公開買付け等を行う場合、①被買付者(上場会社)又は②公開買付者の親会社(上場会社)と連名でTDnetに公表することにより、インサイダー取引規制が即時に解除されることとなった。
*12時間ルール:代表取締役など、その会社の情報開示に関する責任を有する立場にある者が、所定の報道機関2社以上に対して、広く投資者全体に周知する意図をもって伝えてから12時間が経過した場合に、「重要事実」が「公表」されたこととなる制度。 


■純粋持株会社等に係る重要事実の軽微基準の見直し

従来、インサイダー取引規制上の重要事実の軽微基準は、上場会社単体ベースと規定されていたが、上場会社が「純粋持株会社等」に該当する場合は連結ベースで判断されることとなった。この「純粋持株会社等」に該当する条件は、直近の有報ベースで、関係会社に対する売上高が単体の売上高の80%以上であることである。なお、純粋持株会社等に該当する場合は、有報の「事業の内容」欄に、その旨を記載する必要ある。


■TDnet利用上の注意

TDnetを通じて開示する情報には「適時開示情報」(開示義務がある又は投資判断に有用)と「PR情報等」(投資判断上の有用性が明確でない)があるが、今年の改訂で「他社との紛争又は見解の相違が生じている場合の見解の表明など、投資判断のため会社情報の周知という本来の趣旨を逸脱する情報の登録はできない」と追記が行われた。これは、今年の7月、楽天が三菱UFJモルガン・スタンレー証券の証券アナリストの書いた自社レポートに対する批判文を、TDnetを通じて開示した騒動を指している。


■上場制度整備懇談会

東証が主催する上場制度整備懇談会(座長:神田秀樹)は、新たな懇談会を開催し、主に以下の項目の検討が行われている。

①上場会社の資金調達
公募増資において既存株主への説明が充分に行われないまま大規模な希薄化を伴う増資(大規模な公募増資やライツ・オファリング)が行われているケースが散見されている。特に新株予約権を用いたライツ・オファリングでは、「ノンコミットメント型*」と呼ばれる手法で時価より相当低い大量の新株予約権が発行され、いわゆる不公正ファイナンスに利用されているという懸念がもたれている。
*コミットメント型:ライツ・オファリングで発行された未行使の新株予約権を、最終的に契約相手の証券会社が取得し、権利行使を予定すること。実施会社はあらかじめ調達する資金を確定させることができる。
ノンコミットメント型:コミットメント契約がなく、未行使のまま残った新株予約権は、最終的に失権・消滅する。実施会社は予定通りの資金を調達できないことがある。


②会社情報の開示等に関する事項
マスコミ等でスクープ報道が為された場合などに会社がどのようなコメントを開示することが望ましいか検討されている。これは、昨年の全日空の公募増資に関する開示問題を受けている。2012年7月3日、NHKが全日空の公募増資のニュースを昼に報道し、これに対して全日空は同日12時25分「現時点で決定した事実はない」とプレスリリース。にもかかわらず、同日16:00に公募増資の決定のプレスリリースを発表し、市場に混乱をもたらした。


■ウェブサイト上の情報管理について

今年3月、一部の上場企業のHPで、増資や決算情報といった公開前の重要情報が閲覧できる状態になっていたことが明らかになり、証券取引所ではこれを受けて「公表予定時刻より前の自社のウェブサイト等における会社情報の取扱い」という上場規則を6月29日に施行した。しかし、今でも事前に決算情報等にアクセスできる状態で開示してしまっている事例が発生しており、ウェブ担当者は開示手続に一層の配慮が求められている。

<参考>
公開買付け等事実の公表措置(大和総研)

2013年11月7日木曜日

コンプライアンスを巡る最近のトピックス

某著名弁護士の講演会に参加してきた。やはり、場馴れしているのか、かなり聴きやすい解説で、僕のような無知なる人間の頭にもスッと内容が入ってきた。さすが商事法務に顔が出てくるような弁護士は違うなと思った。以下、気になった内容をメモ。


◆インサイダー規制は来年どう変わるのか。

インサイダー取引規制違反(課徴金勧告)件数は、平成17年の制度導入以降、平成25年6月末までに144件。当初は会社関係者及び公開買付者等関係者(以下「関係者」)による違反が多かったが、平成21年以降は、関係者から情報を受け取った第一次情報受領者による違反件数が、関係者が行った件数を上回る状態が続いている。
来年予定されている金融商品取引法の改正では、この第一情報受領者に情報を伝達した関係者にも刑事罰や課徴金が科せられる(情報受領者が売買等を行った場合)ことが予定されていることもあり、インサイダー取引の未然防止に向けた発行会社の一層の取り組みが求められている。具体的には、情報管理の徹底や、重要事実の公表・開示の迅速化、インサイダー情報に関わる社外関係者との守秘義務契約の締結や、経緯書の内容の充実等の検討を行う必要がある。


◆不公正ファイナンスとは具体的にどういったスキームなのか。

不公正ファイナンスとは、第三者割当増資や新株予約権の割当等発行市場でのファイナンスを悪用した流通市場での不公正取引のことであり、不特定多数の者の権利・財産を毀損させ、市場や株主・投資家を騙す(欺く)行為のことである。
具体的な事例としては、資金繰りの悪化した上場企業が、第三者割当増資により資金調達がなされたように見せかけ(株式割当は行うものの、資金が会社に入らない)、その間に第三者割当先が引き受けた株式を市場で売却し、既存の株主や、その情報を信じて株式を購入した投資家に多大な損失を与えるといった問題である。中には現物出資(土地・建物)の第三者割当増資に関して、不動産鑑定士が出資不動産の価額を不当に高く評価し、健全性を装うケースもあった(当該不動産鑑定士は行政処分を受けた)。こういった不公正ファイナンスで市場から巻き上げられたお金は、反社会的勢力へと流れていると推測されている。
なお、不公正ファイナンス行為には金商法上の「偽計罪」が適用される。


◆最近よく聞く「リニエンシー(leniency)制度」とは?

企業のグローバル化に伴い、国際的に最も厳しい規範、規律に適合していく必要が出てきた。中でも脅威は米国の独占禁止法によるカルテルの摘発で、罰金額の高額化、違反行為者(個人)に対する禁固刑期間の長期化に加え、最初にカルテルの事実を申告した業者のみが損害外賠償及び刑事罰を免れることのできる「リニエンシー制度」が業者間の摘発を促している。ある製品でのリニエンシー順位が一番でなかったとしても、それ以外の製品分野で新たにリニエンシー申請すれば、リニエンシーが認められなかった事案で軽減措置が図られる「リニエンシー・プラス」といった制度まで存在し、米国では猛威をふるっている。ちなみに、leniencyとは[寛大さ、慈悲深い」といった意味。
特に日本の場合は、カルテル・談合に対する認識が特殊(村社会の倫理等)だが、国際的には「即違法」あることを意識しなければならない。


◆ローソンのバイト社員が冷蔵庫に入った写真をネットで見たが、これらの企業から見た問題点は?

今年は、ソーシャルメディア(FacebookやTwitter等)を通じての従業員、アルバイト社員の発言等がネットで「炎上する」といった事態が多発している(冷蔵庫に入るアルバイト社員等)。こうしたソーシャルメディアは、発言者・発信者が特定されやすいこと(匿名のつもりであっても、些細な情報から本人の勤務先を特定する人がいる)、伝播が極めて早いこと、受け取り方によって誰かには叩かれる可能性があること、などの問題があることに加え、個人利用の形態が多種多様であるため会社が管理しづらいという難点がある。
被害を防止するため、社員にソーシャルメディアの危険性を伝える研修等を行う必要がある(特に若い世代が使うツールであるため、新入社員研修に)。


<参考>
不公正ファイナンスの特徴(日本不動産鑑定士協会連合会HP)