2009年11月13日金曜日

なぜ株式投資はもうからないのか

今日は保田隆明さんの本を読んだ。












保田さんのブログは毎日読んでいるのだが、分かりにくい経済事情を平易な言葉で解説してくれている。

本の内容として印象に残っているのは、初等教育における金融教育の是非のところで、実に納得した。

テレビを見ていると「小学生にも100万円渡して、株式投資させればいい勉強になる」と言い放つ専門家もいるが、常人の感覚を疑ってしまう。パソコン画面に映されるチャートを見て、儲けた、損したと一喜一憂する小学生の姿が本当にいいのか。それが「勉強」なのか。株式投資というのはプロでも儲けるのが難しい世界なのに、「勉強」で小学生が利益を出せたのなら、それは単なる「運」だろう。

インターネットや雑誌には派手に株で儲けた人が紹介されているが、その裏で、同じだけ損している人がいる。それが株式投資だ。そういうことを教える方がよほど「勉強」になると思うが、どうだろう。

金融教育の是非以外にも、新興市場の問題点や、おいしい話は機関投資家やお金持ちにしか回らないといったことが書かれていた。なぜ証券会社のセールスマンはいつでも「今が買い時なのです」と言うのか疑問に思った人は一読する価値が十分にあるだろう。

それから、これは自身のブログでも真っ先に取り上げられていたが、ライブドアショックの際のマネックス証券の行為についての批判は、マネックス証券を使って株取引をしている人は是非読んでおくべきだ。

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