2009年3月26日木曜日

過失と重過失

先日、久しぶりに法務の勉強会に参加してきた。第1回目から参加している勉強会なのだが、ここ半年は全く参加していなくて、主催の先生からも

「あの、お名前は?」

と聞かれる始末だった。こういうのは定期的に通わないとダメだな。 

さて、今回の勉強会のテーマは表見代理。手形を振り出す権限の与えられていない支店長が振り出した手形は、法律上有効か否かというケースだ。

民法の表見代理規定、使用者責任、それから会社法の表見支配人辺りが今回のケースに絡んでくるわけだが、その中で会社法13条の条文

(表見支配人)
第十三条  会社の本店又は支店の事業の主任者であることを示す名称を付した使用人は、当該本店又は支店の事業に関し、一切の裁判外の行為をする権限を有するものとみなす。ただし、相手方が悪意であったときは、この限りでない。


この条文に対して

「相手方に過失があるときは適用されるが、重過失の場合は適用されない」

と言われて、僕は全く意味がわからず、どう違うのかと聞いてみたところ

まず、

過失≠重過失



重過失=悪意

という図式が成り立つといわれた。これは法律の世界では常識なのだそうだ。先生等の反応からすると、随分と的外れな質問をしてしまったようだ。情けない。

今回の1件で分かったことは、僕に法務担当はやはり荷が重いということだ。商事法務とか会社法の本やセミナーで表面的に法律の知識を仕入れてはいるが、民法等の体系的な知識がゼロのため、条文の解釈ができないのだ。まぁ、それも根性でゼロから覚えろというが会社側のメッセージなのだろうが、僕と数年の差しかない若手社員に法学部出身者が何人もいるのに、彼らをそれぞれ営業とか人事とかに配属するのはなぜか。

会社には、もう少し適材適所というものを考えてもらいたいものだ。

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