2009年12月22日火曜日

インサイダー取引の注意点

セミナーでインサイダー取引のポイントについて講義を受けてきた。講師がポイントだと言っていた部分について3点ほどまとめておく。


・インサイダー取引とは、会社の「重要事実」を知って、それが公表される前に株式等の売買を行うことであるが、この「重要事実」が決定される「時点」については注意を要する。この「時点」とは会社法上の決定機関が最終決定を行った時点ではなく、当該事項の実現のための準備等を会社の業務として行うことを決定した時点である。更に、判例によるとこの決定の意義は「確実に実行されるとの予測が成り立つことは要しない」とも解されている。

・インサイダー規制の対象は、会社関係者、または会社関係者から重要事実の伝達を受けた第一次情報受領者に限られており、そこから更に情報を受けた第二次情報受領者はインサイダー規制の対象とはならない。しかし、第一次情報受領者か第二次情報受領者かは実質的に判断され、会社関係者から他の者を介在させて重要事実の伝達を受けた者は、実質的には第一次情報受領者と認定されて、インサイダー取引規制の対象となる場合がある。

・自社株式、他社株式いずれにおいても、役職員やその家族の売買を完全に管理することは不可能であり、故意のインサイダー取引を規制することは難しい。しかし、故意ではなく過失によるインサイダー取引(うっかりインサイダー)も多く発生していることから、役職員に対してインサイダー取引規制の教育・啓蒙を行っていくことは重要である。また、過度な規制や管理は、個人の自由な資産形成を阻害することとなりかねないので、この点も注意しなければならない。
役職員がインサイダー取引にかかわり、それが摘発されることで会社が大きな社会的ダメージを受けることを認識し、情報管理体制の構築、役職員の研修を行っていくことが必要である。

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