「商事法務№1823」(商事法務)を読んだ。
遂に今号で座談会のラストである。会社法と金融商品取引法。僕がお給料をもらうためには、避けて通れぬ道だが、できれば避けて生きて行きたい。今回の座談会の内容は、ソフトロー(東証の規制とか)の在り方について、実務家と制度を作っている人とその他有識者が、それぞれ意見を交わして終わった。今回の内容は、今までと比べて数段読みやすかったが、その分、重要なところはなかったように思えた。
次にモリテックス事件判決について。解説には日経の弁護士ランキングで常に上位に位置する中村弁護士が担当。モリテックスが会社提案への賛同に言及したうえで、議決権を行使した株主に500円分の商品券を配布した点について「会社法で禁じる利益供与に当たる」と認定した裁判であるが、中村弁護士は、判決が「会社提案へ賛成する議決権行使の獲得をも目的としたと推認することができ」るとして違法であったとした点に注目し、「をも」と言っている以上、他の目的があったとしても、少しでも会社提案議案への賛成票の獲得という目的があれば違法になってしまうと述べていた。最後に、以前の裁判所は会社側に有利な立場であったが、今や裁判所は、取締役会に対しても株主に対しても等距離であるとまとめられていたが、納得である。
※参考:会社法であそぼ「株主の権利の行使に関し」
最後は前号からの続きで、葉玉弁護士による「株券の電子化に向けた実務対応」の〔中〕を読んだ。前回よりも大事なことが多く載っていたので、自分用に簡潔にまとめておくと…
・振替機関に対する同意
・特別口座を開設する口座管理機関の名称の公告
・株券を発行する定めを廃する変更登記
・特別口座の開設
・株式取扱規程の変更
・株券の準備
これらを今年中に仕上げる必要がある。恐らく、今後の信託銀行等のセミナーでも触れられると思うが、一応頭の片隅に置いておくことにしよう。
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