2016年4月30日土曜日

眞鍋かをりのココだけの話

先日、引っ越しをして部屋の整理をしていた際、かなり昔に購入した「眞鍋かをりのココだけの話」を見つけた。何を隠そう、僕がブログを始めたきっかけは、niftyのココログで連載されていた「眞鍋かをりのココだけの話」を読んで面白いと思ったことがきっかけだったのだ。


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 ※本書には、こういう幸せそうな写真が満載

同ブログは既に閉鎖されており、今ではウェブで読むことはできないが、この本「眞鍋かをりのココだけの話」には、当時の勢いそのままで文章が残っている。片づけの休憩がてら、久しぶりに読み返してみた。

感想は、やっぱり面白い。

読ませる文章もさることながら、「眞鍋かをり」の人物そのものがかなり面白い人で、全く古さを感じさせない内容だった。それに加えて、20代独自の「勢い」がある。若さって、大切ですね。

で、その中でも、僕が心に残った文章が以下の内容だ。かなり長いけれど、丁度今の時期(4月末)に、とまどいを感じている若手社会人に読んでもらいたいと思い、引用する(というか転載に近い)。僕自身、たまに読み返したい文章だ。

*** 以下引用 ****

しかしながら、考えてみると、今4月の半ばでしょ。
つらい時期の中で戦っている人、ほんとに多いんじゃないかな。

年度が変わってバタバタしていたり

人間関係がよくなかったり
仕事がうまくいかなかったり
今自分がしていることに意味を見い出せなかったり。

新入社員にありがちな五月病もそろそろではないでしょうか。

私はまだ経験も浅くて人生の先輩方にはとてもアドバイスできる立場ではないので主にフレッシュマンの方に向けてメッセージを送らせてもらいますが

今悩んでいる人、いっぱいいっぱいな人。


どうか未来を悲観し過ぎないでください。

同じ局面はずっとは続かないですし、
初めてのことなんて数年はできないことのほうが多くて当たり前です。

毎日が地獄のようでも、意味のない日々に思えてもとにかくやるべきことをこなして、もがいたり耐えたりしているうちに無意識のうちに思わぬ引き出しが増えていくものです。


そのときの自分はゼッタイに今の自分とは別人のはずです。


人間、苦労すると成長するもんですよね。


その苦労のときに歪まないようにするのが難しいので自分をギリギリのところでコントロールしつつ、がんばっていきましょう☆


眞鍋かをりのココだけの話 (ココログブックス)
  • 作者: 眞鍋かをり
  • 出版社/メーカー: インフォバーン
  • 発売日: 2005/08/27
  • メディア: 単行本

2016年4月25日月曜日

ここが変だよ中小企業

昨日、会社から組織変更に伴うレイアウトの案を作成するよう求められた。現在の会社の部屋割りから「無駄なもの」を削ってもらってもいいと言われたので、僕がこの会社において無駄だと思っているものを以下に全て書き出しておく。


1.相談役の部屋
昔、社長や会長をやった爺さんのために、なぜそこそこ広い小部屋(個室)を用意するのか。更に高級車と専属運転手・秘書付で、もちろん給料も出る。週に2、3日昼ごろに出勤してきて、昔の友人に会うためという名目の出張代も当然会社の費用だ。アホですか。業績も半分傾いているのに、なぜこんなことをするのか、僕にはさっぱり理解できない。というか、こいつらが現役の頃にまともに経営していれば、今はもっとマシだったのではないか。現経営陣はここに大鉈を振るうべきだが、どうせ将来は自分も相談役という役職に付く気満々なので、そんなことしないのであろう。ついでに、平役員が解任後に付く「顧問」とかいうのも廃止すべきである。

2.相談役らの専属運転手
前述と被るが、どうしてこの程度の中小企業に(一部の)役員専属運転手と高級車が何台も用意されているのか。今の会社にはハッキリ言って不要である。

出勤に自動車で送り迎えをしてもらうなんて、お前らは幼稚園児か。

大体、自分の足で出社できなくなった時点で、もう役員を辞めるべきだ。

3.女子更衣室
なぜ女性には制服を用意するのか。スーツを着て出社してもらえばいいだろう。そうすれば更衣室など準備しなくていい(それも全員が着席して食事できるくらい広いスペースが設けられている)。女性のスーツは統一感がないとか、派手になりすぎる等の意見もあるようだが、就活の際は皆揃った黒のスーツを着ているではないか。派手な私服を着て面接に臨んだ女性がいれば教えて欲しい(いたとしても内定は出していないだろう)。着用は黒をベースとしたものとする…等と就業規則で定めて、それでも常軌を逸した格好をしてくる女性社員がいれば解雇すればいいまでの話。男性社員も同様である。

4.部長という肩書の付いた人々
1つの部になぜ「部長」が4人も5人もいるのか。そのせいで、席のレイアウトが難しいのだ。更に部長の上に担当役員と副担当役員がいるから余計ややこしい。事業本部長と事業副本部長がいるケースもあって肩書きで遊んでいるようにすら思える。加えて「顧問」とかが入ってくるパターンもある。結局、部を纏める人間は1人で充分なのだから、他は次長とかにしてほしい(次長が7人もいる部署もあるが・・・)。

思いつくまま書き出したが、それにしてもクソみたいな会社だな・・・。

<関連エントリー>
負け犬サラリーマンの日記: 中小企業の社員の特徴

2016年4月22日金曜日

アドラー心理学「幸せになる勇気」を読んだ

連続でバドミントンネタを書いたが、私はバドミントン専門家ではないので、あしからず・・・。多少一般人より詳しいくらいです。

さて、滅多に新刊は買わない僕だが、久しぶりに話題の本を買って読んでみた。それが「幸せになる勇気―自己啓発の源流「アドラー」の教えII」だ。


幸せになる勇気――自己啓発の源流「アドラー」の教えII
岸見 一郎 古賀 史健
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 718

本書は、一昨年にベストセラーになった「嫌われる勇気」の続編かつ完結編。アドラー心理学など一切知らなかったものの、「嫌われる勇気」にはなかなか胸をえぐられるような指摘がズバズバ書いてあり、ベストセラーなのも納得したわけで、そのことは以前ブログで書いた。

負け犬サラリーマンの日記: アドラー心理学「嫌われる勇気」を読んだ

で、本書であるが、どうだろうか。確かに読んでいると「おお、そういうことか」うなされる記述はあったものの、前著の「嫌われる勇気」ほどの感動というか、「痛い」と感じるくらいの衝撃はなかった。よって、まだ「嫌われる勇気」を読んでいない人にはお勧めできないし、以前の感動を期待して読んでしまうと、最後まできて「あれ、これで終わり?」となってしまうことは間違いなしであろう。

・・・と思ったのが読み終えた直後の率直な感想だったのだが、アマゾンでの本書の書評を読む限り“「嫌われる勇気」で疑問だった部分が解決された”といった意見が多かったので、僕の読み方が浅かったようだ。もう1回くらいは読み直してみる必要がありそう。ちなみに、「嫌われる勇気」は10回は読み返した。

なお、本書に出てくる青年(相談者)は、教師という立場で生徒への指導について悩んでおり、それがメインテーマになっている章もあるので、教師(特に小学校)で、かつ悩んでいる社会人は本書を読むと多くのヒントを得られるかもしれない。僕の場合は、小学校の頃を思い出して、そういえば先生はどういう風に指導してくれたかなと思い出しながらこの辺りは読んだ。しかし、よくよく考えてみると、子供に対して「褒める」「叱る」という行為は難しいものである。

僕が一番印象に残ったのは、カウンセリングに関する三角柱のエピソード。

三角柱は相談にやって来た人(人間関係に悩んでいる人)の心を表している。一面には「悪いあの人」、もう一面には「かわいそうなわたし」、カウンセリングにやってくる方々のほとんどがこのいずれかの話に終始する。では、残りの一面は?

「これからどうするか」

話し合うべきはこの1点だという指摘には、なるほどと思ってしまった。

また「過去」は「いまのわたし」の正統性を証明すべく、自由自在に書き換えられていくという指摘も面白かった。つまるところ、アドラー心理学とは、「今」この瞬間を大切にしている考え方だと言うことができるだろう。

本書に関しては確実に言えることは、先に前著の「嫌われる勇気」を読んでおくべきだということ。

まずは、「嫌われる勇気」を読んでみましょう。


嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え
岸見 一郎 古賀 史健
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 98

<追記>
ただ、僕が定義する「幸せになる勇気」は少し違う。「幸せ」になるには、「夢」を叶えるには、普通の人より努力したり勉強したりする必要がある。そして当たり前だが、そうした努力をするもしないも、自分次第だ。しかし、より良い未来を、叶えたい夢に近づきたいなら、頑張るしかない、他の人よりやるしかないのだ。それを「勇気」と捉えることはできないだろうか。最近では、そんなことを考えている。

2016年4月19日火曜日

バドミントンの日本代表、新たに1人違法カジノ店に出入り

予想外に昨日のエントリーにはブックマークが集まったので、何かバドミントンに関して補足でも書こうかなと思っていたら、次のニュースが流れてきた。


新たに日本代表1人の違法カジノ店出入り判明 賭博は否定― スポニチ

上記ニュースによると、「現役の代表選手1人が東京・墨田区の違法カジノ店に出入りしていたことを認め」たとのこと。

・現役のバドミントン日本代表選手
・田児賢一に連れられて行った
・公表されている違法カジノ店に出入りしていた選手は、大半が埼玉栄高校出身
・その一人、古賀輝(埼玉栄高校出身)は学生の頃に違法カジノ店に行っていた(※)
・東京駐在

などという情報から、大体誰なのか大方の予想はついてしまうのだが、万が一違うと名誉棄損になってしまうので、名前は書かないことにしよう。

なお、公表するかどうかは、処分を最終的に決めた上で判断、ということであるが、ここは公表してしまうべきだと思う。冷たい言い方になってしまうが、日本のバドミントン界は一度膿を出し切ってほしい。

(※)このニュースとは関係ないが、時系列的に考えるとNTT東日本の古賀輝は早稲田大学在学中に違法カジノに行っているわけで、早稲田大学バドミントン部は何の御咎めもないのだろうか

<追記>
やっぱり、中央大学の西本拳太だったようである。

既に西本はNTT東日本に内々定しているという話も聞いたことがあるし(昨年末の全日本総合では、NTT東の久保田監督からアドバイスを受けている場面を見た)、何よりも田児賢一と同じ埼玉栄高校出身なのだ。かつ、桃田賢斗と同世代という条件などから、危ないなとは思ってはいたのが・・・。

西本はシングルスでインカレ3連覇中、昨年で全日本総合4強入り、ナショナルA代表にも選ばれ、ぽつぽつ国際大会でも勝ち始めている。日本バドミントンにおける逸材には間違いないので、今回の件は残念だが、これから頑張って欲しい。

2016年4月18日月曜日

「スピード勉強法」を読んだ

この「仕事と学びの成功習慣が身に付く!スピード勉強法」は、ブックオフの100円コーナーでゲットした本の1冊。東京電力に入社して2つの海外大学院に留学、国内大学院でMBAを取得して、現在は大学で教鞭もとるという、どう考えても普通のサラリーマンではない著者による勉強法の本。資格試験等の勉強にフォーカスしているのではなく、幅広く「学び」という視点から勉強法が書かれてあった。1時間程度でサクッと読めたので、以下にメモ。

仕事と学びの成功習慣が身に付く!スピード勉強法
西山 昭彦
東洋経済新報社
売り上げランキング: 1,816,448


・専用机が勉強を加速させる
現代は欲望との戦いである(インターネット、テレビ、メール等など)。専用机、あるいは書斎に座ったら、それらの欲望がないということが一番大事とのこと。異論は全くないが、敢えていうなら机に限らず自分にとってベストな環境を探し出すことが大事なんだと思う。僕の場合、最適な場所は見つかっていないけれど、自分の部屋が勉強するのに最悪の環境だということは分かっている。

・経済小説から学ぶ
企業や業界の内部事情などはビジネス書で読んでいてもつまらないが、経済小説なら面白く読むことができる。定評のある経済小説として本書では高杉良氏が挙げられていた。ちなみに僕のお勧めは真山仁氏の「ハゲタカ」だ。

・勉強のやる気を維持する
やる気を維持する4つの法則が紹介されていた。
1.習慣の法則:これは色々なビジネス書でも書かれているので割愛。
2.サボりの法則:計画の段階でキチキチに作成すると、どんどん遅れだしてやる気がそがれていく、という経験は誰でもあると思う。だからあらかじめ計画の2~4割にサボる日を入れておくと。
3.ポイント制:計画の進行をチェックする仕組みを作って、そのポイントを達成したら自分にご褒美(服を買うとか、美味しいものを食べるとか)を与える。
4.人は一人ではなかなかやれないということ:特に社会人になってからの資格試験は孤独な戦いになってやる気が低下してしまうことが多い。勉強仲間を見つけるためにも、スクールへ行ってみることは悪くないと思う。

・やる気を高める理論とは
仕事の目標に価値があるとわかり、なおかつ、その目標がなんとか達成できるときに、人はやる気が出る。これをローラーの期待モデルと言うらしい。これは仕事に限らず、勉強も同じなんだと思う。

巻末には著者による経済学・経営学の推薦書一覧が掲載されているが、全部東洋経済の本だったことが残念だ。本書自信が東洋経済出版なので仕方がないのかもしれないが。

2016年4月17日日曜日

田児賢一(バドミントン)と違法カジノ問題について思う

今月、違法カジノ問題で揺れに揺れた日本バドミントン協会。今日は、この違法カジノ問題での主犯とされる田児賢一について思うところを書きたいと思うのだが、その前に少しだけ日本バドミントン協会と桃田賢斗の関係について触れておきたい。


日本バドミントン協会と桃田賢斗の関係

日本における「バドミントンはマイナースポーツ」という位置からの脱却には、オリンピックでメダルを取ること、それも男子シングルスのメダルが絶対視されていた。その中で、2015年に日本人(男子)として初となる国際大会スーパーシリーズ(SS)のシングルス優勝、それも複数回優勝した桃田賢斗には、バドミントン協会及びその関係者から絶大なる期待が寄せられていた。桃田は2015年末の全日本総合で、前年2014年に全日本総合を優勝した佐々木翔を圧倒的な力で破って優勝。そして、直後にドバイで行われたスーパーシリーズファイナルでも優勝し、桃田賢斗は名実ともに日本歴代最強のシングルスプレイヤーになった。今年2016年に入ってからは、全英OPこそベスト8止まりだったものの、その後のインドOP(SS)であっさり優勝し、リオデジャネイロオリンピックでは、余程のことがない限り、3位は固いと考えられていた。かつて無敵の強さを誇った中国のリン・ダン(北京・ロンドンオリンピック金メダル)やマレーシアのリー・チョンウェイ(北京・ロンドンオリンピック銀メダル)も最盛期は過ぎており、その他には安定して上位にくる選手はいない状態であったことからも、桃田が金メダルを獲る可能性も十二分にあった。

そこに来て、あの違法賭博問題である。そりゃ、銭谷専務理事も泣くだろう。前述の通り、日本バドミントン協会はマイナースポーツからの脱却のため、国際大会で勝てる選手の育成を掲げて、ジュニア世代の強化に励んできた。そして、その結果第一号が桃田であり、彼は高校時代にジュニア世界選手権で日本男子初の優勝を果たした。本人に自覚はゼロだったようだが、日本バドミントン協会が手に塩を掛けて大事に育ててきた金の卵だったのだ。銭谷専務理事を含めたバドミントン協会関係者は、この桃田のオリンピックでのメダルを契機に日本でのバドミントン人口が増え、バドミントンが有る程度メジャーなスポーツとして認知される、そんな夢を描いていただろうが、一瞬にしてそれが消え去ってしまった。それどころか、バドミントン選手に対するダークなイメージを与えてしまった。日本のバドミントンという競技へのマイナス影響は計り知れないものがある。

その違法カジノに桃田を誘ったとされるのが、桃田の前にシングルスのエースであった田児賢一だ。記者会見では涙を流して「桃田にチャンスを」と先輩らしい懇願をしていたが、本人はNTT東日本を解雇。カジノへの常習性や金額の多寡からも悪質性が高いと判断されたのであろう。


田児賢一とは

田児賢一(バドミントン)と違法カジノ問題
※2016年4月8日記者会見

さて、この田児賢一とは一体何者だったのだろうか。

多少なりとも競技としてバドミントンをしている人なら知っていると思うが、とにかく田児賢一のシングルスと言えば強かった。天才的なラケットワークと妙技とも言えるヘアピン、強烈なスマッシュ、そして独自のホームポジションからのフットワークとディフェンス力・・・田児は最初に全日本総合を制した2008年から2013年まで6連覇という偉業を達成しているわけだが、私は日本国内の試合において、田児が負ける試合をほとんど見たことがない。それくらい国内では無類の強さを発揮していた。辛うじて、彼に匹敵していたのは佐々木翔(トナミ運輸)くらいであり、その佐々木も田児には余裕で負け越しているであろう。そんな強すぎた田児は、お世辞でも素行の良いスポーツ選手ではないように見えた。

まず、彼が所属しているNTT東日本での実業団リーグ戦において、田児はほとんどチームメイトの応援をしない。年長者だからというのもあるだろうが、同じ実業団チームの日本ユニシスやトナミ運輸を見ていると、団体戦に出場している選手をみな一丸となって応援している。NTT東日本の田児だけは、座って退屈そうに見ているだけであった。最もそれが端的に表れていると思ったのが、2013年の全日本実業団選手権、男子決勝における和田周(今はジェイテクトに移籍)対、坂井一将(日本ユニシス)の試合におけるワンシーンだ。2ndゲームに和田がゲームポイントを取った際、非常に微妙なジャッジ(和田に不利)が行われ、当然ながらNTT東日本は全員ベンチから立ち上がって猛抗議した。しかし、田児はというと一人だけベンチに座ったまま、ニヤニヤしているだけ。つまり、彼にとってはチームが勝とうが負けようがどうでも良く、自分が勝てば良いと思っていたのだろう。

更に個人的に嫌だと思ったのが、実業団戦において佐藤翔治と組んだダブルスにおける田児の態度である。佐藤翔治と言えば、2003年から全日本総合シングルス4連覇、アテネと北京オリンピックにはシングルスで、ロンドンオリンピックには川前直樹との男子ダブルスで出場しており、日本バドミントン界で一時代を築いた英雄的存在だ。ルックスもイケメンであり、彼に憧れてバドミントンに励んだ学生も多かった。その佐藤翔治と実業団の試合でダブルスで組んだ際、田児は佐藤がミスする度に睨むのだ。田児がNTT東日本に入った時点で佐藤翔治の最盛期は過ぎており、昔のようなキレはなかったのかもしれないが、それでも一時代を築いた「先輩」に対して、その態度はないだろう。(田児賢一はシングルスプレイヤーであるが、実業団の団体戦ではオーダー上、ダブルスで出場することもあった。)

先輩に対する敬意もなく、同僚(チーム)に対する応援もしない。人間的に大いに問題がありそうな田児であったが、まだ勝っている間は良かったのだ、勝っている間は。


歯車が狂い始めた2014年

歯車が狂い始めたのが、2014年末に行われた全日本総合選手権。前人未到の男子シングルス7連覇がかかったこの大会で、田児は何とこれを棄権した。理由は足首の捻挫。しかし、私はこの時、非常に違和感を感じたことを覚えている。なぜかと言うと、その棄権する直前の記者会見では堂々と「この後の世界選手権を見ているので」と語っていたからである(謙虚さゼロ)。突然負けるのが怖くなったのか、急に足首が疼きだしたのか、何が原因だったのかは分からないが、この全日本総合の棄権をきっかけに田児の転落はスタートした。報道によると2014年末から例の違法カジノに通い始めたようなので、自身のプレーに陰りが見えた心の隙間にカジノという誘惑が入り込んでしまったのかもしれない。なお、その2014年末の全日本総合ではライバルであった佐々木翔が優勝、桃田賢斗が準優勝した。

翌2015年、NTT東日本の後輩である桃田が国際大会で快進撃を始める一方で、田児は全く勝てなくなっていく。リオオリンピックを目指す上で国際大会で上位入賞してポイントを稼ぐことが重要になってくるが、全く上位に入れない。初戦負けどころか予選負けすることも増えてきた。そして、日本代表を自ら辞退。2015年末の全日本総合にも良く分からない理由で出場せず、長い間「1位 田児賢一」で固定されていたシングルス日本ランキングも2位、3位と順位を落としていった。「もう田児は終わったのか」多くのバドミントン関係者は考えたと思うが、2015年のバドミントンマガジンのインタビューで田児はこう答えていた。

「本当にバドミントンをするために生まれてきた人間なら、まだ終わらないと思う」

当の本人はこの時期には既に違法カジノにどっぷりハマっていたわけだが、この言葉の通り、田児はオリンピック出場へ最後の望みをかけるべく、果敢に国際大会に出場するようになる。何とか糸口を見つけようとあがいているように見えたが、予想だにしないところで選手人生が終わりを迎えたのはご存じの通りである。


暴力沙汰も噂になるバドミントン選手

ちなみに、一部の報道によると田児はNTT東日本の同僚(選手)を違法カジノに誘った際、断る後輩には暴力を振るっていたらしいが、実は昨年には日本体育大学バドミントン部の選手が他大学の学生の顔面を蹴るなどの行為を行ったことにより、活動を自粛させられている。NTT東日本は実業団の名門であり、日体大もバドミントンでオリンピック代表選手を何名も輩出している名門大学である。バドミントンというのはマイナーな割に暴力行為が日常的なダーティな世界だったのかもしれない。それらの選手の大半を輩出している埼玉栄高校の監督は、一度指導を考え直した方が良いのではないだろうか。(田児賢一も埼玉栄高校出身)


今後の日本のバドミントン

さて、今後の日本バドミントンについてであるが、まず女子は単複ともに世界選手権で上位に入賞する有望な選手が揃っているので(シングルスの奥原望、山口茜、ダブルスの高橋・松友)、結果を残すことで、田児・桃田の賭博問題で暗くなったバドミントンのイメージを払拭してもらえたらと思う。

一方、男子は今期で既に引退を表明している佐々木翔(トナミ運輸)に期待したい。佐々木は前述の佐藤翔治と同世代で、関東第一高校の時代から勝てず(タイトルが獲れず)、やっと2007年に全日本総合を優勝したかと思えば翌年から田児賢一に圧倒され、非常に不遇の時代が長かった選手である。ロンドンオリンピックではベスト8で中国のリン・ダンに負けたが、私はあの最後までシャトルに喰らいつくプレーには感動を覚えた。不遇の時代を乗り越えてきた佐々木翔が有終の美を飾ることを期待して、ここらで書くことを終わりにしたい。

<追記>
佐々木翔について書きました。

2016年4月11日月曜日

第209回 TOEIC®公開テスト受けてきました。

昨日でついに僕の長期に亘るTOEIC試験への挑戦が終了した。

<各Partの感想と手応え>
Part1 普通。中盤よくわからないものがあったが、大丈夫。9割は固い。
Part2 やや難。これも中盤、全く分からない問題があった。中でも疑問文ではない平常文でかつ長い英文に対する回答を選ぶ問題が難しかった。
Part3 難。普通に難しかった。終盤では3問中3問とも分からない問題もあった。7割程度か。
Part4 普通。Part3と比べて普通であった。8~9割の出来。
Part5 普通。どんな問題は忘れたが、1問目が難しくて焦った。他は簡単。副詞が分かっていれば何とかなるような問題が多かった気がする。9割程度。
Part6 やや難。文章自体のレベルは上がっている感じがしたものの、空欄に入る選択肢を選ぶ辺りは簡単になっていたので、読みにくい文章の割には解けたような気がする(気がするだけの時が一番危ないのだが)。9割程度。
Part7 易。公式問題集と比べても、解きやすい問題が多かった印象。あっという間に196番(最後のダブルパッセージ)まで到達したものの、そこで気を緩めてしまい、200番をマークし終えたときは残り3分だった。特に難しい問題はなかったような感じがしたが、199番は答えが見つからず勘でマークした。8~9割程度。

<試験に向けてマスターした参考書とアプリ>
zuknow(アプリ)
無料で使えるTOEICコースの単語を全て制覇。一部間違いはあるものの、語彙力アップの無料教材としてこれ以上のものはないだろう。変な広告も出ないので本当におすすめ。
TOEICテスト公式プラクティス リーディング編
リスニングで9割が取れるようになっていたので、後はリーディングだと思い、全問解きなおした。ただ解くのではなく、時間を意識してトレーニングした。Part5,6は1問30秒、Part7は1問1分を目安とした。新公式問題集に収められているリーディング問題より若干レベルが高く感じた。
TOEICテスト新公式問題集< Vol.6>
やはり最後は最新の公式問題集でしょう、というわけで、公式6に収録されている(1)(2)を何回も繰り返した。特にリーディングは納得いくまで解きかえして、最終的には(1)(2)どちらも60分くらいで解けるようになった。

<直前のドーピング>
ちなみに試験直前には強烈なカフェイン剤「UP! (アップ) 」をモンスターエナジーの濃縮版(モンスターエナジー M3)で飲みこんで、頭を120%覚醒させて挑んだため、試験終了後は、死ぬ程の倦怠感に襲われた。余程の覚悟がない限り、こうした無茶な覚醒状態は避けるべきだが、それでも人生には乗り越えなければならない試験が何回かあると思うので、興味のある方は一度試してみて下さい。

<今後について>
まず目標をしている900点を突破しているのかというと、ちょっと難しい、というのが偽らざる正直な感想である。特にリスニングが…。ご存じの通り、次回から試験形式が刷新され、より長文に特化した対応力が求められるわけで、新たにその対応が求められるとなると、正直辛い。

今はとりあえず、試験を無事に終えたこと、予定していた範囲の勉強は完了できたことを褒めてあげたい。受験された皆様も、本当にお疲れ様でした。


<関連エントリー>
2016年5月からTOEICが変わるようです(2015年11月6日)