2009年4月22日水曜日

中小会社の内部統制

昨日の夜は、会社法務の勉強会に参加してきた。テーマは内部統制。会社法では大会社に対し内部統制を求めている。

で、昨日の勉強会で論点になったのは、「じゃあ、中小会社は内部統制をしなくてもいいのか」ということ。法律では特に定められていないが、どうなのだろうか。ちなみに、過去に参加した某法科大学院の先生のセミナーでは「中小会社も内部統制を構築することは可能」とだけ言われていた。

ここでポイントになるのは

①会社の大小に関わらず、取締役には監視義務がある。(最高裁の判例…だったと思う。)

②大会社は従業員を直接監視できないから内部統制の構築を義務付けられているが、中小会社でも従業員を直接監視できない場合はある。


となると、監視できそうにない場合は代表訴訟を起こされた場合のリスク管理として作っておいた方が無難か、という結論になった。ただし、「とりあえず作っておきました」といったなおざりのものでは逆にそこを突っ込まれるので、構築する場合はそれなりのものを作る必要があるだろう。

ちなみに、例えば中小会社にとって内部統制を構築するか、しないかは「経営判断」となる。経営者から相談された場合、弁護士はリスクの説明をして「残りは経営判断して下さい」となるらしい。経営判断の原則についても勉強しないとな。

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