私の所属している会社には、小錦のような体型の人が老若男女で少数存在しているのだが、先日の酒の席にて、とある酔っ払いが「お前太り過ぎだろ」といった言葉に対して返されたセリフがこれだった。
「あなたが痩せているだけです!」
そして、その瞬間、私は中学生時代のある事件を思い出したのだ。
中学生と言えば、そろそろ他人、特に女性に対して言っていいことと悪いことがあるということが分かってくる年頃である。つまり、巨漢な女性に対してストレートに「デブ」と言ってしまうと、色々とややこしい問題が生じるため、思っても口に出さなくなるということだ。 この暗黙の禁を破る事件があった。 全学年でもトップクラスの巨体をもつ女の子と、とある男子生徒が言い合いになったのだ。 そして、ヒートアップした勢いで、その彼がついに言ってしまった。
「うっさいわ、デブ!」
周りにいたみんな(ノ∀`)アチャーという顔で、言った本人も「しまった」という顔をした瞬間、巨漢女が言い返した。
「あなたが痩せているだけです!」
工エエェェ(´д`)ェェエエ工!!!
それは違うだろ!!
と突っ込みたい気持ちは山々だったが、その時点で二人の言い争いはストップ。もちろん観戦していた我々も一言も突っ込まなかった。このまま更にヒートアップして女の子に泣かれでもしたら、放課後のホームルームが2時間くらい延長されることは間違いなかっただろう。
さて、回想が長くなったが、当然ながら私の会社のデブと思い出のデブは別人である(性別は同じだが)。しかし、言い返したセリフが全く同じ言葉だったことから、デブ体型を維持している人種には、ある共通の思想があることが分かった。 そう、決して自分は太っていないのだ。 むしろ、周りが痩せすぎているだけであり、一般的なモデル体型の人は、病的なガリガリなのだ。彼女たちからの目から見れば、自分が標準(か少し太めの)体型であり、「デブ」というのは、ギネスに載るような、何か生命維持装置を付けないと生きていけないような人たちのことを指すのであろう。 そういう考えであれば、そりゃあ痩せようとかダイエットしようとか考えは生じることはない。僕のような人間とは一生考えが交わることはないだろう。むしろダイエットをしているような一般人は、マスコミの作ったBMI○○以下の理想体型という情報に流される、かわいそうな人種なのだ。
一昔前は太っている人間というのは豊かな金持ちの証拠だったらしいが、今の世は飽食の時代。甘ったるい炭酸飲料や味の濃いジャンクフードが多量に安く、そしてコンビニを通じてどこにでも提供されている。これほどデブ体型を維持することが容易な時代は、人類史上、今までなかったであろう。
もし太った体型を維持している人が近くにいて、なぜ痩せないのか気になったのであれば、分かって欲しい。
そう、あなたが痩せすぎているのだ。
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