2008年1月19日土曜日
「MBAバリュエーション」でお勉強
これは、買収防衛策のリスク分析を行う際に、自分も最低限のファイナンスの知識があったほうがいいと思って購入した。アマゾンでの書評は良かったし、以前読んだこの著者の別の著書「会社の値段 (ちくま新書)」も読みやすかったので挑戦してみたのだ。
第1章。事業を起こす友人が10年後に100万円を返すと言った場合、現在貸すことのできる金額は、国債金利を10%とした場合、38.6万円である。「ディスカウントレートが10%だから」という概念は超文系の僕には理解の難しい内容であったが、要するに、例えサルにでも38.6万円を貸したら、金利10%の国債を買うことによって100万円になって返ってくるわけだ。もっと極端な言い方をすると、100万円を10年後に確実に返す約束をした友人が、10年後に100万円を返してきた場合、もしかしたら事業なんか起こさずに、単にその100万円で国債を買った可能性もあるのだ。その場合は金利10%の複利計算で100万円は259.4万円になっている。この259.4万円から100万円を引いた159.4万円を、その友人は10年間国債を購入しただけで手に入れたことになる。
となると、事業を起こす場合、金利以下の儲けしか出せないようでは、(あくまでもお金を稼ぐということを目的としている限り)事業を起こす意味はないということか。当然といえば当然の話なのだが、改めて考えてみると納得である。
その他、慣れない数式の理解が上手く進まなかったが、PER=1/r-gということは何となくわかった。ディスカウントレートの概念って結構わかりにくい。
第3章は会社価値と企業価値について。会社価値(=時価総額)と企業価値(=将来収益キャッシュフローの現在価値)は違う、なぜなら会社の値段は、将来の期待だけではなく、その会社の現在までの蓄積も織り込んで決まるから、ということを学習した。バランスシートの読み方や、「のれん」の意味、更にはその価値の算定方法まで、今まで分からないで通過してきた部分が、何となく理解できた。ただ、バランスシートの見方については、基本的な会計の本や、簿記の参考書で勉強しておいた方が無難だろう。1、2章と比べて読みやすかったのは、数式が出てこなかったからだろうか。
現在の金利を元にエクセルでグラフを作成してみようかとも試みたが、意外に難しくて挫折した(FV関数とか)。
今日は以上。
※参考「金融日記」
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