何を隠そう、僕もその一人だ。
音楽アーティストとしての活動だけではなく、投資家としても成功しているので、とても金持ちということだ。
であれば、どうやって音楽活動以外で稼いでいるのだろうか、と誰もが疑問に思うだろうが、そのタイミングで出版されたのが、「GACKTの勝ち方」である。
某フリマサイトで1,300円くらいで売られていたので、購入して読んでみた。
なるほど、分かったことが一つだけある。
それは、GACKTが金持ちなのは今も現役のホストだから、ということ。
ホストという呼び方は語弊があるが、本書によると、彼は、昔は水商売、つまり「ホスト」をやっていたらしい。
そして、今の音楽活動は主な収入源ではなく、むしろ損することもあると。
つまり、主な収入源は、他にあるのだ。
それは、どこか。
それを彼は【サポーター】と定義した。
つまりお金の援助をしてくれる人を募集したのだ。
毎日、池袋の西口公園に行って、サポーターになってくれる女性を探し、3カ月で2000人以上の女性に声を掛け、結果、50人程の女性を本当のサポーターにできた、と。
これは、まだ駆け出しのホストが道行く女性に声掛けして、「太い客」を作るのと同じではないか。
そして今、GACKT限定ライヴの一番安い席で3万円、VIP 席は300万円するのだそうだ。VIP 席300万円とか、秋元康のアイドルビジネスも真っ青のカネの搾り取り方である。
広く浅くではなく、狭く深くカネを毟り取る、まさにホストである。GACKTは日本で一番成功したホストと定義づけることがきるのではないだろうか。いや、ホストというより、宗教に近いのかもしれない。そういう意味で、GACKTは神秘的でなければならず、数々の奇跡的なエピソードはそれを裏付けるものとなっているのだろう。
そういう視点で見れば、本書に書かれてあることは「なるほどなぁ」と感心したが、それ以外の部分に関しては、(こんな言い方をするとファンの方々には殺されるかもしれないが)内容があってないようなモノだった。
”少なくともビジネスにおいて、デブであることにメリットなどない”
とか、当たり前のことをカッコいい言葉を使って形容しているだけではないか。
また、上手いと思ったのは本書の売り出し方で、昨年末の【坂上忍がGACKTの謎に迫る!『直撃!シンソウ坂上 2時間SP』】番組での反響が大きくなるのを予想して、多くの一般人がGACKTに興味を持った頃に、自叙伝的な自己啓発本を出す。これが1年前でも1年後でもダメで、今売るのが最適なのは、マーケティングに疎い僕ですら良く分かる。
ホスト個人はホストクラブの中では商品の一つに過ぎないが、GACKTは自分という商品をどうやって売り出して金を稼ぐのかということに関しては天才的だったということだろう。
なお、本書の内容については、下記のURLのインタビュー記事を読めば、大体のことは分かるので、購入される前に読まれることをお勧めしたい。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190812-00010000-srnijugo-life
余談であるが、ガクトコインと呼ばれた「スピンドル(SPD)」という仮想通貨は、今どうなったのだろうか。
0 件のコメント:
コメントを投稿