2016年1月25日月曜日
桁外れの結果を出す人は、人が見ていないところで地道に努力しています
近所のブックオフの100円コーナーにて発見したので、購入。その帰りに寄ったカフェで読み終えたので、その感想をメモ。
筆者は、その名字からもわかる通り、内閣総理大臣を輩出している日本屈指の名家、鳩山家の一人(その旨は本書のあとがきでも触れられている)。一浪して大学に入学したり、高校時に父親が急死したりと順風満帆な人生ではなかったものの、三菱商事、ハーバードMBAを経て30代という若さでサンリオの取締役を務めたビジネスエリート。青山学院から三菱商事に入った辺りは血縁の影響が強いのではないかなと思ったが、その後の躍進は本人の努力の賜物であることは、本書を読めばわかるであろう。
そんなサクセスストーリーの人生を送った筆者が20代から30代の頃に桁外れの結果を出すために、人が見ていないところでどういった努力をしていたのか、という紹介である。結論を言うと、極めて地道な努力をしていたということなのだが、中でも私が特に印象を受けたのが以下の3つだ。
・新しい会社や部署に入ったら、そこにある本や資料を全部読み込め。
筆者は三菱商事に入社後、部内にある本や資料すべてに目を通し全体を把握することに努めた。そのため、周囲の人がみんな帰ったあと、会社に居残りして、キャビネットに並んでいる分厚いファイルや書籍などを読み漁ったそうだ。これは自分もやろうと思ったことはあるが、どうしても定時後に残ってまでやろうという意識は動かなかった。きっと、今の仕事や会社に興味が全くないからであろう。
・社内ルールを覚えろ。
これは、どちらかと言えば、当たり前のことなんだが、社内規程とか稟議基準とか、下手をすれば経費清算システムまで全然覚えようとしない人は結構いるので、そういったルールをしっかりとマスターしているだけで、仕事のスピードを上げることはおろか、人事や経理といった管理部門からの信頼を得ることもできる。
・どんな分野でも専門家と対等に話ができるようになれ。
「現場のことはよくわからないから現場に任せる」「専門的なことは外部のプロに頼めばいい」という態度では、よい仕事はできないと筆者は説く。正直、これが本書を読んでいて、一番耳が痛い言葉だった。仕事柄、弁護士などの有資格者に仕事をお願いすることは多いが、優秀な先生と仕事をすればするほど、だんだん自分で調べることをしなくなり、いつしか言われることをただただこなすだけの状況に陥ってしまうことは多々あった。今のところ、それで大失敗したことはないのだが、これでは自分の成長には何一つ繋がっていない。例えば法律であれば、全ての分野に精通する必要はないと思うが、少なくとも会社法の分野においては、専門家のそれを凌ぐほどの勉強をしていれば、今頃こんな状態になっていなかっただろう。
上に挙げた3つもそうであるが、本書を読んだ感想は、仕事で成果を上げるには、ただただ地道な努力が必要だということだ。瞬間的に頑張ることは誰にもできるが、地道な作業を継続して行えることは、ある種の才能なのかもしれない。
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