2014年5月30日金曜日

新任の株式実務担当者へ

ここでは新しく会社の株式担当へと配属された人向けに、僕がこの数年間で学んだ基本・ノウハウをまとめておきたい。きっと役に立つ情報が一つか二つはあると思う。(4月中に書き上げるつもりが、5月末になってしまった)

まず前提として「上場会社」の株式担当者向けに書いている。上場していない場合は内容が異なると思うので、あまり参考にしないで頂きたい。また、会社形態は監査役会設置会社を想定しているので、委員会設置会社の人もあまり参考にしないで頂きたい。というか委員会設置会社は大抵の場合、日本を代表する「超」大企業が多いので、そういった会社は研修システムも必要以上に整っているから、こんなところ見る必要はないであろう。

前置きが長くなったが、適当に項目別に書いていく。


・株主総会
このイベントが株式担当者にとって1年間で最大かつ最重要なイベントとなる。これを適法に終らせるためだけに1年間勉強するといっても過言ではない。

大半の上場会社は3月末決算、6月中旬~下旬株主総会総会のスケジュールで進めるのが一般的だ。新卒で株式担当に配属された場合、4月は新人研修、5~6月に配属され、配属1ヵ月後には株主総会が実施されることになり、流石に何の戦力にもならないだろう。よって1年目は先輩に言われたことをしっかりこなすだけでOKだ。2年目からは戦力として活躍できるよう勉強しておこう。

さて、株主総会とは何か。教科書によく書かれてある言葉を借りると、株主総会とは「株式会社の最高の意思決定機関」である。こう書くと株主総会で何でも決定できそうな気がするが、この文章の対象者である上場企業(取締役会を設置している)の株式担当者にとっては少し注意が必要だ。会社法295条には次の通り書かれてある。
会社法 第295条
1.株主総会は、この法律に規定する事項及び株式会社の組織、運営、管理その他株式会社に関する一切の事項について決議をすることができる。
2.前項の規定にかかわらず、取締役会設置会社においては、株主総会は、この法律に規定する事項及び定款で定めた事項に限り、決議をすることができる。
この第2項に書いてあるように、取締役会設置会社にとっては万能の機関とは言えず、会社法に規定する事項および定款で定めた事項に限り決議する権限がある機関ということになる。

では、具体的にどういったことを決議できるのかというと、剰余金の処分や取締役・監査役の選任、定款の変更などであり、これらは内容によって定足数や可決要件は異なる。詳しくは会社法の条文を読んでみよう。

株主は(例外を除けば)保有株式数に応じた数の議決権を持ち、これを行使することで上記の事項が決定されていく。この一連の流れを法律(会社法)に従って運営していくのが株式担当者の仕事である。よって、会社法の勉強は必須。会社法施行規則/会社計算規則まで含めて細部まで押さえておかないと思わぬ落とし穴に引っかかってしまうので、覚悟して勉強しよう。

なお、あまり考えたくはないが、手続上および内容上の瑕疵があった場合、違法な決議として無効、または取り消される可能性はある(会社法830条、831条)。


・株主名簿管理人
株式会社は株主名簿を作成し本店に備え置かねばならないが、上場会社は株主名簿管理業務を株主名簿管理人に委託しているのが一般的だ。株主名簿管理人など聞いたことがないと思うが、三菱UFJ信託銀行に代表される信託銀行の証券代行部門や東京証券代行、日本証券代行(証券会社ではない)という証券代行専門会社が行っている(最近ではアイ・アールジャパンという株式関係のコンサル会社が新規参入した)。

これらの会社は名簿の管理業務だけではなく、株式実務のアドバイザーも兼ねていることが一般的だ。株式担当者向けのセミナーも度々開催されるので、都合が合えば積極的に参加しよう。たまに大学の教授や著名な弁護士を招いたアカデミックなセミナーもあり、学生時代はいかにサボるかを考えていた大学教授の講演を、真剣にメモするサラリーマンの光景は、ある種見物である。また、セミナー以外にも懇親会(研修会という名の旅行すらある)を開催しているところもあり、他社の株式担当者と知り合いになれる機会も作ってくれる。他社の株式担当者との人脈というのはかなり重要なので、こういう機会は大事にしよう。


・株式懇談会
上場企業の株式担当者で構成される日本最大の組織が株式懇談会、通称「株懇(かぶこん)」である。場所によって東京株懇や大阪株懇に分かれており、本社の所在地によって所属する部会は異なるようだ。この会は、上場会社は入会必須というわけではなく、あくまでも自由参加の組織である。しかし、実務をやっていく上で重要な情報がリアルタイムで流れてくるのは確かなので、株式実務に不安があるようであれば参加することをお勧めしたい。

こちらも株主名簿管理人同様に実務者・学者を招いたセミナーが多く開催されるので積極的に参加しよう。特に、株主総会に関しては最新の重要な法律を全部網羅したレジュメが配られるので、実務担当者としては有難い。株懇の委員になれば色々な義務が生じるようだが、メンツを見る限り日経225に入るような一流企業からしか選ばれないようだ(あまり詳しくは知らない)。


・商事法務
遂に2000号を発行した歴史と伝統と権威のある法務雑誌が旬刊「商事法務」だ。書店では手に入らず、定期購読によってでしか手に入らない(裁判所の書店では普通に売っていたが)。執筆人は一流の商法学者、弁護士がずらりと名を揃え、新しい法律が施行された場合は立法担当者である官僚による解説も行われる。商事法務以外にも法務雑誌は出版されているが、引用として商事法務の記事が使われることが多く、内容の「濃さ」は他の追随を許さない。

執筆陣がハイレベルであるので、当然ながら記事の難解さは一般雑誌とは比較にならないほど高い。読破するには相当な精神力・体力・気力が必要となる(これは冗談ではない)。わざとわかりにくく書いているのではないだろうかとすら思うような論文もあり、新人が読んでも半分も理解できないのではないだろうか。ただ、まともな株式担当者はまず読んでいると思って間違いない雑誌なので、万が一自社が購入していなければ、上司を説得して定期購読を開始することをお勧めしたい。

新人は読めそうなところから読み始めてみるか、上司にどこを読めばいいか聞いてから読んでみるといいだろう。外国の法令解説もたまに書いてあるが、僕は今まで読んだことがない。


・有識者たち
前述の商事法務や外部セミナーで度々目にする機会があると思うが、とりあえず会社法の世界で有名なのは江頭憲治郎氏、神田秀樹氏である。また学者ではないが、弁護士の中村直人氏や武井一浩氏、最近ではあまり名前を見かけないが、会社法の立法担当の一人である葉玉匡美氏などは有名だ。他にも色々いるので大型の本屋に立ち寄った際は一度株式コーナーに立ち寄ってみて欲しい。権威の解説というのは強いもので、仮に会社法の解釈で上司と揉めた際でも「え、でも江頭先生は本にこう書いていますよ」と言えれば、新入社員であろうと大体キミの勝ちだ。






こうした著名有識者のセミナーは、ほぼ例外なく会場が満員になる。影響力の大きさが分かる瞬間だ。

・法定書類印刷会社
何と呼ぶべきかわからないが、株主総会招集通知や有価証券報告書などの法定書類の印刷を専門に事業展開している会社がある(メインは有報)。有名なのは宝印刷とプロネクサス(旧亜細亜証券印刷)だ。なお、どちらも東証1部上場企業である。他にもあるらしいが僕はこの2社以外は詳しく知らない。この会社は単に法定書類を印刷するだけではなく、内容の法務チェックや慣習に基づいたアドバイスを行う点が一般の印刷会社と違うところだ。特に株主総会の招集通知は法定書類であるため、大半の上場企業は、この2社のこちらかの専門サービスを受けて瑕疵のないよう細心の注意を払って作成している。変な招集通知を作成してしまうと、後日行われる各セミナーで「代表的なミス」として日本中の上場企業株式担当者に晒されることとなるため、こうした法務チェックは大事なのだ。なお、これらの印刷会社も信託銀行等と同じく著名者を招いてのセミナーを開催していることがある。行ける限り、積極的に参加しよう。

最近では招集通知のカラー化、ビジュアル化に伴い、こういった専門印刷会社は使わない上場会社も増えてきているそうだ。理由は色々とあるだろうが、上場会社は3月末決算会社が多く、こうした書類の作成時期があまりに被るため(5月に集中する)、専門印刷会社のレスポンスが遅く、作業効率が落ちる点や、最近の企業法務部の充実(企業内弁護士も増えた)に伴い、法務チェックは自前で対応可能となったことも、その原因のようだ。


・証券取引所
定款の変更が上程されることが決定した場合は、適時開示を行う必要がある・・・、こういったルールは証券取引所が定めており、所定の手続に従って開示手続や書類提出を行うこととなる。最近は何でもwebポータルから実行できるようになり、数年前と比べればかなりシステムの使い勝手は良くなった。その他、「コーポレート・ガバナンス報告書」という、一般にはなかなか聞きなれない書類も、このwebポータルで作成・提出することになる。

開示手続の解説セミナーが年に何回か行われるのに加え、インサイダー取引に関するセミナーがやたらと開催されるのが特徴だ。インサイダーセミナーに参加すると、大抵「こんぷらくんのインサイダー取引規制Q&A」という冊子等、規程作成や社内研修(コンプライアンス関係)に役立つ資料がもらえるので、1年に1回くらいは冊子をもらう目的で参加しても良いと思う。

なお、東京証券取引所以外の取引所はどうなっているか僕は知らない。


・ビジネス実務法務検定
法務という分野は「弁護士」「司法書士」といった国家資格を筆頭に色々と資格が存在するが、もし資格の勉強もしてみたいというのであれば、おすすめは「ビジネス実務法務検定」だ。

ビジネス実務法務は東京商工会議所が主催(つまり民間の資格)になり、行政書士や宅建と比べて知名度は低いが、より実務に近い法務分野での出題になるため、特に法学部を出ていないような人や、法学部は卒業したものの、ビジネス分野の法律は一切勉強しなかったような人がざっと勉強するにはお勧めである。(はっきり言って、2級までは難しくない)

なお、手前味噌ではあるが、かつて僕がまとめた勉強法記事が、未だに根強くアクセス数があるため、気になった人は読んでみて欲しい。

ビジネス実務法務検定試験2級に合格する方法


・英語力
これは必須ではないが、最近では企業のグローバル化に伴い、英文の招集通知を作成する会社も増えてきた。作成は翻訳会社に丸投げするにしても、そのチェックは自前で行う必要があるので、ある程度の英語力は必要となる。

2014年3月期決算の上場企業で英文招集通知を作成した会社数は349社と少ないが、今後は増えていくと思われる。もし会社でTOEICの受験が義務付けられているなら、人事の命令と割り切って必須スコアギリギリを目指すのではなく、気合を入れて700点~800点オーバーを目指して勉強した方が良いだろう。

僕の個人的な感覚ではあるが、株式実務を担当している人は英語を苦手としている人が多いように感じるので、英語がある程度できれば、1年目社員でもそれなりに重宝されるだろう。いくら大学の法学部で会社法をしっかり勉強してきた人でも、株式実務を10年担当してきたベテラン社員に勝つことはなかなか難しいが、英語でなら新入社員でも上司に勝てる可能性が高いことを付言しておきたい。

なお、これも手前味噌ではあるが、かつて僕がまとめた英検の勉強記事が、未だに根強くアクセス数があるため、気になった人は読んでみて欲しい。

英検準1級に合格する方法


・新任担当者へのお勧めの書籍

著者 : 山田真哉
青春出版社
発売日 : 2005-12

これは、僕のような法学部卒ではないのに株式実務部門に配属されてしまった不幸な新人がまず読むべき本。イラストとか4コマ漫画がふんだんに盛り込まれており、読みやすい。実務では使えないとか、厳密に言うと違うとかよく言われるが、そういうことは置いておいて、とりあえず、「会社法ってこんなものなのだ」という理解だけはできる。ちなみに執筆者は弁護士ではなく、公認会計士の山田真哉氏(「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」の著者として有名)。


著者 : 中川雅博
商事法務
発売日 : 2009-11

この本は以前に紹介した株式実務専門の本。社会人になってから色々な株式実務関係の本を読んだが、やはり株式実務入門書の中で本書は群を抜いた分かりやすさだと思う。今でも机に置いて、何か気になったことがあればさっと調べることに使っているので、今後会社法が改正されても、それに合わせて改訂版を出して欲しいと期待している。



会社法を引くのに、小六法を使っている人もいるかもしれないが、やはり会社法を専門に仕事するなら中央経済社の「会社法」法令集」は卓上に必須だ。とにかく使いやすい。改訂される度に買い替えるようになれば、もう立派な株式担当者である。ちなみに、僕も昔は小六法を使っていたが、結局手垢が残るのは会社法の部分だけ…ということで、本書をメインに使うようにしている。


<関連エントリー>
株主総会にお土産は必要なのか
株主総会の受付業務フロー
web修正について
株主名簿と機関投資家の関係について

2014年5月29日木曜日

髪の毛の硬い人のヘアセット方法

幸運なことに結構な年齢になった現在も、僕は禿や白髪には一切悩まされていない。これは親戚に禿が一人もいないという遺伝子のおかげだと思う。が、その一方で昔から髪の毛に関して悩み続けていることがある。

それは、髪の毛が固すぎることだ。超剛毛なのである。

とにかく髪の毛が固く、寝癖が付いたらそれを直すために、頭が水浸しになることも多々あった。これは慣れることで次第に改善されていったが、どうにもならなかったことが、その後の髪のセットだ。

普通であれば、ドライヤーと櫛でセンター分けくらいできそうなものだが、僕の硬い髪はそういったものは全く受け付けず、水で濡らして何とか型を付けても、乾くと元に戻る状態であった。流行りの人気のヘアセットをするどころか、普通のセンター分けすらできないのだ。

また、ドラッグストアでワックスとかハードスプレーとかジェルとかムースとか整髪剤を色々購入して試してみたものの、どれも効果があるのは最初の10分くらいだけで、家を出て、駅に着く頃には元に戻った。最悪なことに、元に戻るだけではなく、整髪剤特有の油っぽさが髪の毛に残り、これが非常に気持ち悪いのだ。

お金がかかる割にマイナス効果しかなかったので、長い間、整髪に関しては何もしていなかったのだけれど、数年前から美容師に話を聞くなどして、試行錯誤を繰り返し、最近では周りから髪型(セット)について褒められるようにすらなった。もしかしたら、同じように市販の整髪剤が効かないくらいの髪の毛の固さでセットに困っている人がいれば参考になるかと思うので、そのセットの仕方を記したい。

**************************************

<ステップ1>
まずはロン毛をしている人がいたら、まずは短髪にカットしよう。ただでさえ固い髪の毛はセットが難しいのに、長い髪ではもっと難しくなるのだ。馴れてきたら長めの髪でも挑戦してみたらいいと思うが、後述のワックス等の量もロングヘアではたくさん必要なので、最初はショートヘアかミディアムが良いと思う。

<ステップ2>
髪の毛をしっとりと濡らす。ビショビショにしてしまうと乾かずのに時間がかかるので、霧吹きなどを使用して、適度に濡らすのがコツ。朝のセットであれば、この時に寝癖処理もしてしまうのが良い。なお、霧吹きは100均でも良いが、ちょっと高めのデザイン性のいいやつを選ぶと、それだけでテンションが上がる。

<ステップ3>
しっとりと髪の毛を濡らしたら、ドライヤーで乾かす。この際、上から下に向けて温風を当てるのではなく、下から温風を当てて、少し大げさ目に浮いたような髪型を作るのがポイントだ。なお、この際、ある程度の風力が出るドライヤーは必須。おすすめのドライヤーは「テスコム ヘアドライヤー ione マイナスイオン」だ。メーカーが聞いたことない会社なので不安になるかも知れないが、僕が2年以上使っていて未だに故障していないので、そこまで心配しなくても良いと思う。



<ステップ4>
髪の毛が乾いたら、今度は温風の「弱」で立たせたい部分や、型を付けたい部分に集中的に温風を当てる。この際、ドライヤーを持っていない方の手で髪を「握る」ようにがっちり掴んで、温風を当てるのがコツ。長時間同じ箇所に当てると熱いので、適度にずらしながら当てるのが良い。

<ステップ5>
ここまでである程度の「型」が付いていると思うが(※この時点で全く変化が見えない場合は、この先のセットも無駄に終わる可能性が高い)、仕上げとしてドライヤーの「冷風」を髪の毛に当てる。知り合いの美容師によると、髪の毛に型が付きやすいのは、「乾く瞬間」と「冷える瞬間」らしいのだ。この冷風は後者の「冷える瞬間」を狙ったもの。当てる要領はステップ4と同じ感じでOKだ。

<ステップ6>
ここでようやくワックスの登場だ。色々試してきたが、最も効果が高く、現在も使い続けているのが、この「ウェーボ デザインキューブ ホールドワックス(緑)」である。これはたまにドラッグストアで見かけることあるけれど、大抵のお店では売っていないし、販売している場合でも十中八九アマゾンの方が安いので、ネットで購入するのが無難だと思う。5円玉くらいの大きさの量のワックスを手に取ったら、両手のひらでこすり合わせて、白い色が見えなくなるまで両手になじませる。そして、全体的にまんべんなく髪の毛に付けていく。最後は立たせたい部分等を指先で調整する。前髪も最後が良い。
なお、本製品はお得な「詰替え用」もあるので、気に入った人にはそちらもお勧め。


ウェーボ デザインキューブ ホールドワックス 80g
デミ コスメティクス (2009-08-14)
売り上げランキング: 292


※ワックスは相性の影響が大きいらしいので、上記「ウェーボ」がしっくり来ない人には以下のワックスがおすすめ。どれも使ってみたが、キープ力はウェーボ同等かそれ以上、但し、洗髪の際は落ちにくいという難点がある。

・ アリミノ ピース フリーズキープワックス
・ ナンバースリー DEUXER(デューサー) ハードワックス 5
・ LIPPS L08マットハードワックス

<ステップ7>
普通の人であればステップ6までで十分なのだが、剛毛の人はここから一工夫必要となる。仕上げにハードスプレーで固めておく必要があるのだ。スプレーするコツは一か所に集中するのではなく、ある程度距離を取ってまんべんなくかけるのがポイントだ。ここまですれば、セットした髪型は夕方くらいまでは持つ(と思う)。スプレーは何でも良いが、お勧めは「アリミノ スパイスシャワーフリーズ」だ。値段はちょっと高いけれど、それに見合う効果があると思う。匂いも僕は結構好きだ。

アリミノ スパイスシャワーフリーズ 180ml
アリミノ (2011-10-26)
売り上げランキング: 179



**************************************

以上が僕の編み出したヘアセット方法である。ただ、一番良いのは自分が信頼している美容師に聞くことだろう。聞いたら嫌な顔をされたり、逆にやたらと製品を勧められるのではないかと思うかもしれないが、大半の美容師は髪型のセットとかが死ぬほど好きなので、喜んで教えてくれると思う。髪の悩みはプロに相談するのが一番だ。逆に変な対応をされたなら、その美容院は変えた方が良いかもしれない。


<追記>
youtubeでまさに僕の説明したような内容のメンズの髪型セット方法が動画でアップされていたので、紹介しておきたい。まさに、こんな感じである。

2014年5月25日日曜日

保険のおばさん

いろいろ書きたいことはあるのだが、今日は○一生命のセールスおばさんのことについて書く。

この会社には数社の生命保険のおばさん(決してお姉さんではない)が昼間に出入りしているのだが、その中でも○一生命のおばさんは営業がしつこい。プレゼントに応募しろとか、ボーリング大会するとか、とにかくしつこい。結婚しているのかどうかは知らんが、あれだけのしつこさがあれば、相当の男をゲットしているに違いない。うるさくて仕方ないから付き合って、結婚しろとしつこいから仕方なしに結婚したという感じではなかろうか。

話が逸れてしまったが、まず驚いたのが、会社が休日に開催したソフトボール大会に出没しやがったことだ。これには度肝を抜かれた。

なぜなら、このソフトボール大会は、会社の従業員ですら半数以上がサボっているイベントだからだ。

そんなイベントにわざわざ休日を潰してまで出現する、その営業根性を当社の営業部隊にも見習わせたい。

ちなみに、従業員の中には知らない奴までいるイベントの情報をどこで仕入れたのかと聞いたところ、会社の営業の一人がわざわざしゃべったらしい。彼の歳は僕より1つ上で、まだ若い。どうせ保険にも入らされているのだろうが、情けないというかなんというか…。

後日、保険のおばさんはソフトボール大会の写真をもって職場に現れた。

まさに営業のセオリーを踏んでいる。

そして、写真を渡すと同時に今度ぉ、こういったプレゼントキャンペーンがあるんですけどぉと怪しげな紙を出してきた。いつもなら「興味がない」と断っていたところだが、この日は部長も写真を渡されて、仕方なしに申し込み用紙を書いていた。部長が書いてるのに…という空気になって、仕方なく僕も個人情報を書いてやった。それにしても、プレゼントの応募に何で生年月日に住所、電話番号、そしてメールアドレスまで書かねばならんのか。面倒臭そうな顔をしていたら「名刺でもいいですよぉ」って。それは流石に勘弁と思って、汚い字で書き殴ってやった。
 

そして本日…

「プレゼント当たりましたよぉ」

と。「やられた!」と思った。

こんなこと分かっていることだが、プレゼントに当選させるのも落とすのも、これはすべて保険のおばさんの判断で可能になるのだ。

おそらく、自腹でプレゼントを「買って」それを「当選しました」とターゲットに渡す。当然プレゼントを渡された方はプレゼントもらっただけでは気まずいので「この後お話いいですか」という誘いに「まぁ、お話だけなら…」と乗ってしまい、そこから先はアリ地獄。おそらく彼女は個室のマンツーマンでは判子押すまで帰さないだろう。

さて、困った。まぁ、対策としては会社の人間の見ている前で話をさせることだろう。暴力団が会社に来た際、絶対に事務所に行ってはいけない理由は、命が危険という意味もあるが、相手の本拠地では交渉は不利になるという人間の心理があるらしい。また交渉人数で負けると不利になるという心理もあると聞いた。

だから、僕の部署の人間が見ている前で話をさせて、それで終わらせよう。どんなことを言って話を切り出すのかが楽しみだが、これを乗り越えれば最低でも半年は何も言ってこないだろう。

生まれてから今まで非常に健康に生きてきて、更に仕事は一日中部屋の中でパソコンをカタカタやってるような僕に、保険はいらんのだ。この「保険は不要」という考えは、大学時代にノーベル賞経済学者アカロフの論文を読んだことも影響しているかもしれない。

2014年5月16日金曜日

塾講師はモテるのか 

しんどい。

先週から会社法のセミナーの嵐(5回もあった)の上、実務面でも色々と仕事が増えて、残業ばっかりで、もうクタクタだ…。こう疲れると、口内に症状が現れるのが僕の体質で、今日も舌が痛い。日経新聞を読むのが辛くなってきた。

そんな中、久し振りに塾講師時代に教えていた生徒の女の子の一人からメールが入った。これで元気が取り戻されてブログでも書いてみようかという気になったわけだ。大学時代のゼミやバイト先の女友達からは全く連絡は入らないのだが、生徒からだけは連絡が続いている。現在塾を経営している友人によると塾講師というのは生徒からモテる立場にあるらしい。

さて、実際に塾講師というのはモテるのだろか。

僕の4年間の経験から言わせてもらうと、まぁ、モテる奴は生徒とか関係なしにモテるというのが真実だ。生徒からとことん嫌われる講師も多数存在していた。が、しかしだ、同年代の異性と比べたら、かなりモテるという事実は否定しがたい。現に、僕が人生の中で最も(いや、唯一)モテた期間が、塾講師の4年間だったからだ(涙)。バレンタインデーの週には、毎日生徒の誰かからチョコレートをもらえるのが当たり前の4年間だった。今考えると、贅沢な話である…。

では、なぜ塾講師はモテるのであろうか。

僕の考えだと、これは塾講師(特に大学生の)には「学歴」というプレミアムが付くからだ。とくに僕の通っていた大学は「知的」で「スマート」で「金持ち」なイメージがあるらしく(実際にキャンパスがそんな感じだった)、それが僕しという人間の魅力を必要以上に大きく輝かせて見せてくれたのだろう。外見は全く同じ人間が2人いるとして、一人は高卒のフリーター、もう一人は「東大生」だったとしたら、外見には1ミリの差がないにも関わらず、後者の方が輝いて見えるのは間違いない。

次は、単純に出会いの数が増えるからではなかろうか。個別はともかく、集団で教える場合は1週間で50人以上の生徒と顔を合わすことになる。何十人もの異性の生徒を教えていれば、1人や2人の生徒がこちらに好意を持ってくれる可能性は高い。

最後に、やはり勉強ができる人はかっこよく見えるのだろう。大学生の講師なんて大したことはないが、塾で雇われる学生というのは、一応それなりの試験を突破してきているので、流石に中学レベルの問題は楽勝だ。アホな中学生とか(失礼)からは「神様」のように見えているのかもしれない。

以上が僕の結論だ。それにしても、体がダルい・・・。

2014年5月12日月曜日

レッドゾーン












ハゲタカⅡの続編ということで、かなり期待をして読んだのだが、感想は…。

ごちゃごちゃしすぎていたというか、登場人物が多すぎて、もう終盤では、はっきり言って誰が何なのかよく分からなくなった。

序盤はブルドックソース事件をもじったような事件が起こり(鷲津は当然スティール側の役)、その後中国の国策ファンドやら、トヨタとホンダを足して2で割ったような自動車メーカーが出てきて、買収事件が勃発するというお決まりのパターン。最後には、やはり飯島とか芝野がでてきて(芝野は途中で帰ったが)、めでたく鷲津が解決して終わった。

それと、ハゲタカⅡで謎のまま終わったアランの死についても、最後の方で死因が判明するのだが、イマイチおもしろくなかった。これは謎のまま置いておいた方がよかったのではないだろうか。
というわけで、全く面白くなかったわけではないけれど、ハゲタカを期待し過ぎて読んでしまうと、ガッカリしてしまうこと間違いないだろう。

6月の映画版はこのレッドゾーンと背景が被りそうだが、いい意味で期待を裏切ってほしいものだ。



2014年5月6日火曜日

土曜ドラマ「ハゲタカ」のDVD

もう随分前から知られていたことだが、NHKの土曜ドラマ「ハゲタカ」の続編が映画化するらしい。玉山鉄二演じる劉一華(赤いハゲタカ)と鷲津との対決。ファンの一人としてはものすごく楽しみだ。



さて、映画化に先立って、復習としてドラマのDVD-BOXで動画を鑑賞したのだが、このドラマ本当には素晴らしい。ビジネスという現場をこれほどかっこよく、しかも現在の日本社会のテーマに沿って作られたドラマはないだろう。おかげで、バイアウトファンドについては、かなり詳しくなった。

はっきり言って、全部よかった(最終話の終わり方は、個人的にはちょっと面白くなかった)のだが、その中でも最もしびれたのが第5話の鷲津政彦(ホライズンインベストメント)と西野治(ハイパークリエーション)の対談の場面における、鷲津の台詞だ。



PRIME11






「主力商品である、冷蔵庫を発売開始したのは、昭和何年ですか?」

「高倉工場の従業員の数がわかりますか?」

「半導体の設備投資にいくらかけているかわかりますか?」







「業務部門の損益分岐点、キャッシュフロー、国際競争力のある技術はどれで、他社に任せた方がいい部門はどこですか?」






「それもわからず、会社経営が出来ますか?(会社経営が出来ますか?) ←エコー






「・・・・・」





「虚業のネット企業が、膨らんだ時価総額を利用して、大空電機という実業を手に入れたいだけなんじゃないですか?(だけなんじゃないですか?) ←エコー」



「おおー」と、何度聞いても痺れてしまう。ハゲタカには名言が多いが、個人的にはこの部分がベスト。実際のテレビでこれだけの対談をされたら、視聴率はとんでもないことになりそうだ。それと、これは物語全般に言えることだが、鷲津の敬語の使い方、話し方は鋭くて印象に残りやすい。もちろん、スーツ(ヒューゴ・ボス)の着こなしやスタイリッシュなメガネ(スタルクアイズ)など、毎日スーツを着るホワイトカラーとして参考になる部分が多い。

原作である真山仁氏の小説「ハゲタカ」「 ハゲタカ2」「レッドゾーン」(通称、ハゲタカシリーズ)も読んだが、このドラマに関しては、格別の出来であると言えるだろう。サントラも良いので、ハマった人にはCDをお勧めしたい。

ハゲタカ DVD-BOX
ポニーキャニオン (2007-07-18)
売り上げランキング: 3,544


ハゲタカ オリジナル・サウンドトラック
TVサントラ tomo the tomo
NHKエンタープライズ (2007-07-18)
売り上げランキング: 103,544