さて、3月に入ったということで、今年の株主総会(6月総会)の準備も本格化してきたことだと思う。昨年は、「会社法制の見直しに関する要綱」が決定されるなど大きな動きはあったものの、今年の総会では、その影響はまだない。社外取締役の要件など、前倒しで対応できる部分は実施してもいいと思うが、本格的に動き出すのは今年の末から来年にかけてといったところだろう。
というわけで、今年の総会に関しては、大きな変更点なしと覚えておけば十分だ。
ただ、法改正とは関係ない部分で1点面倒なところがあるとすれば、昨年合併した某大手信託銀行で本格的な株式実務の切り替えが今年からスタートしたということだろう。提出書類の様式だけではなく、web上のシステムも大幅な変更があるようなので、この信託銀行を証券代行(株主名簿管理人)として使っている会社は、若干面倒があるかもしれない。
いずれにせよ、株主総会担当者がまずすべきことは、株主総会の日程作成である。
今年の株主総会の集中日は6月27日らしいが、ここ最近では集中日に開催する会社も5割を切っており、また招集通知を法定の2週間以上前から早期発送する会社も増えてきていることから、それぞれの会社の実情に応じた日程を、違法にならないように注意しながらオーダーメイドする必要がある。
そこで、日程作成のため、僕が毎年購入していたのが、この商事法務から毎年出版されている「株主総会日程」だ。これと、株式懇談会で配布される日程スケジュールを見比べながら作成すれば、ほぼ間違いなく違法性のない株主総会の日程を作成することができる。それぞれ参考条文も掲載されているので、六法を引きながら読めば勉強になるだろう。
なお、株主総会の基本事項がまだまだ怪しいといった担当者には中央経済社から出版されている「平成25年 株主総会の準備実務・想定問答」をおすすめしたい。本書は今年の株主総会のトレンドから、「計算書類の確定手続は?」等、総会準備における基礎知識まで丁寧に解説されていて、特に経験年数の浅い担当者には役に立つと思う。執筆者も証券代行最大手、三菱UFJ信託の著名な実務担当者が執筆しているので、その点でも安心して読むことができる。
間違いなく今年も出向元へ株主総会の時期だけ戻ることになると思うので、今から少しずつでも知識を戻しておかなければ・・・。
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