2017年8月21日月曜日

YouTuberヒカル氏とGoogleについて思うこと

最近時の人となっているYoutuberのヒカル氏。彼の行ったVALU事件については、他の人が色々と書いているので、僕は言及しませんが、この金髪青年の動画を時折目にする度に、うまいことを考えているんだけれど、いつか化けの皮がはがれるのではないかな、と思っていたので、そのことを書いてみます。

・カネで登録者を買うユーチューバー

以前にもちょっと書きましたが、少し前くらいから、プレゼント企画と称してカネで登録者数を買う中堅ユーチューバーが続出しました。

naruoe.blogspot.com


この仕組みは簡単で、仮にニンテンドースイッチをプレゼントするのであれば、「動画の登録」「グッドボタン」「動画へのコメント」という条件を満たした人の中から、抽選でニンテンドースイッチが当たる、といったもの。個人情報を入力する必要すらなく、スマホ画面からポチポチボタンを押して「スイッチ欲しいです」と書き込みさえすればエントリー完了という手軽さから、プレゼント企画をしたユーチューバーのチャンネルは一気に登録者数と高評価と再生回数を手に入れることができました

このプレゼント企画をガンガンやりまくっていたのが、渦中の人、ヒカル氏((メインのヒカルチャンネルの他、ヒカルゲームズというチャンネルも運営))であり、PS4とかアマゾンギフト券○万円分とか、ちょっと過去の動画を調べただけでかなりのプレゼント企画を実施していたことが分かります。


【プレゼント企画】ニンテンドースイッチ スプラトゥーン2セット30台30名様にプレゼント!

・プレゼント企画の次を編み出したヒカル氏

こうした仕組みで再生回数と登録者数を増やしまくり、再生回数が増えると動画が上位表示されて更に再生回数が増え、その結果動画の広告収入と企業からの広告案件が増える、という好循環を作りだした彼は、ここから次の手を考え出しました。

高評価(グッドボタン)の数に比例して、月末のプレゼント企画の金額を上げると宣言したのです。スマホ画面上の高評価ボタンを押すのは、視聴者にとってかなり手軽な行為なので、この宣言の後、プレゼント大好きなキッズたちのパワーもあり、金持ちを自称するヒカル氏の動画の高評価の数は飛躍的に増えることとなりました。


チャンネル開設から1年、本音をぶちまけようと思います。

・寄付と高評価ボタンの連動システム

普通ならここら辺りで終わりそうなのですが、元情報教材屋の肩書きは伊達ではありませんでした。ここに「募金」の仕組みを取り入れたのです。動画の高評価の数に応じた金額を、どこかに募金をしますと。言い換えると、高評価ボタンを押すだけで、あなたも募金ができますよ、と言い出したのです。本当に募金が必要であれば、「僕はこれだけ寄付をしました、皆さんも各々のお金をどこぞの基金に寄付しましょう」と呼びかけるはずですが、裏を考えないキッズたちは、「募金スゲー」「俺もヒカルを通じて募金だ」と高評価ボタンをポチポチ押し始めました。(追記:本件の動画は削除された上、ツイッターで別のことが書かれていました)



・動画投稿者の謝罪の流儀とは?

思惑が当たり過ぎて調子に乗った彼が、VALUという胡散臭いサービスで一儲けしようと詐欺まがいの行動を取ったことで、インターネットの大人たちにお灸をすえられたのは、既知の通りでしょう。

個人的に、ヒカル氏が狡猾だなと思ったのが、VALUでの騒動については、一切動画で触れていない、ということです。過去、人気ユーチューバーの一人である「はじめしゃちょー」氏が不倫発覚で謝罪した際など、ユーチューバーはやはり動画を生業にしているということで、不祥事を起こした際は、自分のチャンネル動画を通じて、経緯の説明と「お騒がせしました」と視聴者に頭を下げることが多く、僕もそれが筋だと思うのですが、ヒカル氏は今回の一件に関しては、それは全くありません。VALU騒動後も、平常通り遊戯王カードケースごと買ったとか金持ちと豪遊したとか、そういう動画を上げ始めました(一応、下の通りツイッターでは謝罪しているが、何に対して謝っているのか不明瞭)。つまり、普段からユーチューブしか見ないようなキッズたちはVALU事件など知る由もないわけで、平常通り動画を流しても問題ないと判断したのでしょう。現実的にVALUで被害にあったキッズは皆無だろうし、動画上ではVALU騒動はなかったことにする行動に誠実さはゼロですが、正しい判断だと思います。


・悪い人の金儲けに利用されるgoogleのシステム

今後、ヒカル氏もマックスむらい氏のように「あのYoutuberは今」みたいな存在となってしまうのか、新しい高評価を生むサイクルを編み出して、復活するのか、そこは見物ですが、それはもういいとして、僕が言いたいのはgoogleに対してです。

こうしたカネが金を生むような仕組みで再生回数を稼ぐ動画が、そしてその動画作成者が、本当にインターネットの発展に貢献し、インターネットに価値を付与しているのでしょうか。

一人一台のスマホを持つようになった現代において、どこでも気軽に動画を見れるYoutubeは一大メディアとなりました。当然それを悪用しようとする人間も出て来るわけで、ヒカル氏の行動と評価を見ている限り、googleの作っている仕組みは、狡猾な詐欺師のいいカモになっているようにしか思えないのです。

ヒカルの碁 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)
  • 作者: ほったゆみ,小畑健
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2012/11/16
  • メディア: Kindle版

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