年末にブックオフの100円コーナーで半額になっているときに購入(せこい)。やや古い本だが、内容自体はこれまで読んださまざまな株式投資の本より納得させられるものだった。
本書の「投資戦略」とは投資信託などの金融商品の選び方に限られたものではなない。人生における「投資」の戦略の考え方を示したものだ。気になった部分は以下の通り。
◆投資の前に「節約」せよ
まず、投資と言って金融商品に手を出す前に、「節約」をするべきだと著者は説く。節約の結果、毎月10%の支出が削減できたなら、毎月同率の利回りで運用できていることと同じことになる。預金金利が何パーセントあるのかわからないような時代に、それだけのパフォーマンスを上げるのはプロのファンドマネージャーでも難しい(というか不可能だ)。
◆投資よりまずは「本業」に注力せよ
次に収入の源泉は仕事にあるのだから、まずは自分の仕事に120%の力を注ぎ込んで、稼げるようになることが最大の投資だと。あくまで、資産を運用する投資は副業であり、本業よりも投資が得意なのであれば、ファンドマネージャーになるべきなのだ。
◆経済を知るには「仕事」を極めよ
そして、本書で僕が最も感銘を受けたのが、「経済」についてだ。僕は社会人になってからも経済書や日経新聞を読んで勉強しているつもりなのだが、イマイチわからない。どこかビジネススクールにでも入って一度「経済学」を勉強するべきなのではないかとすら考えていた。しかし、著者は「仕事を極めれば経済を極められる」と説く。
サラリーマンの集合体が株式会社であり、株式会社の集合体が資本主義経済なのだから、一国の経済は必ず各々の仕事と直結している。仕事を突き詰めていけば、おのずと経済の深いところまでつながっていくと。
この考え方には、目からうろこだった。はっきり言って、僕はかつて上場会社の株式担当でありながら、全く自分の会社、自分の業界には興味がなかった。金利や為替が会社の業績にどう影響するとか、法律、税金、取引先や業界の動きなども興味がゼロだった。スティグリッツやマンキューの教科書の中にではなく、ごく身近に経済を勉強する対象があったのだ。
出向した今では少し遅い感じがするが、もう少し早くに読んでいれば、経済の見方は変わっていたのかもしれないな。
ちなみに、株式投資に関しては、あくまでインフレリスクをカバーするために購入しようというスタンスで、一発逆転の大儲けを狙える方法などは書いてないので、そういう人は他書を当たったほうがいいだろう。
やや内容が古いということと、その後の著者の経歴などを考慮すると、若干「?」と思える部分はあるが、それを差し引いても「投資」を考えてみた人が最初に手に取るにはいい本だと思った。
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<今日のTOEIC勉強 3時間30分>
■スクールの課題
・単語暗記カードを実施。
・課題の問題を実施。
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■TOEICテスト新公式問題集〈Vol.3〉
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